業界人/Interview インタビュー

2018-06-01

「ラブ・ジ・アース」 更なる広がり期待

北村明広会長

二輪車業界が一丸となり取り組む地球愛護活動「ラブ・ジ・アース」が、今年で活動16周年を迎える。

ラブ・ジ・アースは、ライダーのモラル向上や社会的地位の向上などを目的に2002年に発足。地球環境に与える影響を考えて走り、できることから地球に恩返しをしていこうというのが活動の趣旨であり、賛同者は17年時点で延べ2万5000人以上にのぼる。

同活動の発起人の1人、ラブ・ジ・アース実行委員会の北村明広会長は、「バイク乗りのイメージを変えたい、という気持ちから始まりました」と活動を開始した経緯について述べた。

バイクブーム真っ盛りの80年代、バンド活動に打ち込むロック少年だった北村会長は、自然とバイクにも興味を持ち始める。

「周りにも乗っている人が多かったし、音楽とバイクカルチャーの親和性は高く、バイクは格好良い物として身近に感じていました」その一方で、「残念なことに、一部のモラルのないライダーによって植え付けられた悪いイメージが世間には根付いていて、バイクは不良の乗り物というような風潮がありました」と話す北村会長。

長年のバイクへの憧れが高じて数々の二輪専門誌を創刊してきた北村会長だが、二輪車業界に携わるなかで、バイクのイメージがクリーンなものになるような活動をしたいという思いから、ラブ・ジ・アースにつながったという。

活動の発足当初は二輪専門誌の誌上などで意識の共有を呼びかけることに留まっていたが、翌03年には象徴的なイベントとして「ラブ・ジ・アースミーティング」を開始。これは、ツーリングをしながら海岸に集まり、地元住民らと一緒に海岸清掃を行うという地域振興の側面を持つもの。春と秋の年2回行われ、昨秋には開催30回を数えた。

こうした継続的な社会貢献が認められ、14年には環境省による「『みどりの日』自然環境功労者環境大臣表彰」、さらに17年には社会貢献支援財団から、「社会貢献者表彰」を受賞。

北村会長は2回の表彰について「これは、活動に賛同してくれたライダーをはじめ、二輪車業界全体の勲章です」と話す。

「第1回のミーティング会場を探していた頃は、バイク乗りが集まるイベントということで多くの自治体さんに断られたこともありました。受賞は、バイクに乗るすべての人たちが社会から認められたということを意味するものだと思っています」と北村会長。

今後の展望については自発的な活動が広がることを期待しているという。

北村会長は「有志が立ち上がり、同じ旗のもとで活動する方が増えることを目指しています。そういった例は昨年だけでも4回ありましたが、もっと増えて日本のライダーのスタンダードになればいいなと思っています。47都道府県で誰かしら開催してるという活動になるまでは頑張っていきたいです」と話す。


社会貢献支援財団から表彰を受ける北村氏


ラブ・ジ・アースミーティングの様子


◆北村明広氏プロフィール

東京都出身。数々のバイク雑誌を出版。学生の頃からミュージシャンを目指し、ボーカルを担当。その実力はメジャーデビューのオファーが来たほど。アルバイト時代にプロから教わったという料理も特技の一つで、ジャンルは和食からイタリアンまで幅広い。

紙面掲載日:2018年6月1日