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2016-06-03

2016トライアル日本GP A・ラガ、T・ボウが優勝 300戦達成藤波、連日の表彰台

2016FIMトライアル世界選手権第2戦STRIDER日本グランプリが4月2324日、栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。世界最高鋒クラスのトライアルGP、トライアル2、トライアル125の3クラスで、新規となるセクションも複数設けられた、ツインリンクもてぎのハローウッズの森の自然を活かした全12セクションの難コースで熱戦が展開された。2日間の来場者数は1万4500人。

昨年の世界チャンピオンはレプソルホンダチームのT・ボウで、9連覇を達成。今年は10連覇という偉大な記録に挑む年となるが、開幕前に右肩を負傷。しかし、怪我をおしての出場となった開幕戦のスペイン、バルセロナ大会では1日目、2位、2日目に優勝と王者らしい強さをみせポイントリーダーで日本グランプリを迎えた。世界選手権参戦ライダーでは最年長36歳となった日本人ライダーで元世界チャンピオンの藤波貴久(レプソルホンダチーム)は地元日本における2日目の参戦で世界選手権300戦目となる節目の大会となった。

今年の日本GPはコースに新規のセクションが多数設けられた。ツインリンクもてぎのハローウッズの森を幅広く使い、日本の田園風景である棚田をバックに崖を駆け上る第9セクションや、本場イギリスのセクションの雰囲気をもつ、斜面をガレ場が覆う第8セクションなどが新設され、難セクションとされる昨年の第3セクションだったハローウッズの滝登りは最終第12セクションに、日本GP名物の大岩盤セクションは高低差150mもあるものに進化した。この12あるセクションを1日に3周し、もっとも足つきや転倒などの減点の少ないライダーが優勝となる。

難易度も増したとされる今回の日本GP。第1セクションから最大の減点となる5を出すライダーが続出。そんな中、最後から2番目に出走のライダーとなるA・ラガ(TRSファクトリー)が減点なしのクリーンを出し、続く最終ライダーのボウは減点2。今年から新興メーカーTRSのマシンを駆るラガは1ラップ目を減点なしとなるクリーンを8、減点を15とし、2位のクリーン3、減点27のボウを大きく引き離す。結局、好調のラガはトップのまま3ラップを終えクリーン24、減点52で1日目優勝を遂げた。TRSにとっても世界選手権での初優勝となり、ラガ自身には世界選手権50勝目となった。ボウは怪我の影響を感じさせる走りだが、それでも王者の実力で2位となった。

1日目、自身299戦目に挑んだ藤波は1周目の第3セクションで大きなクラッシュ。マシンのフロント周りを痛めてしまいフロントフォークがうまく機能しない状態での戦いで1ラップ目を5位で終える。しかし、フロント周りを交換して臨んだ2ラップ目には3位に浮上、3ラップ目にはチームメイトの若手、18歳ハイメ・ブストの追い上げにあうが、減点1差で3位を守り、表彰台に登壇、翌日の自身300戦目に向け幸先のよい初日となった。

▼初日優勝A・ラガ「今日の勝利はとてもうれしい。TRSにとっても良い日となった。これに満足せず、しっかりとマシンをもっと戦闘力あるものにもしていきたい。今日はかなり路面がスリッピーでタフなレースであり、自分のミスもあった。明日も勝てるようがんばっていきたい」

2日目は、前日夜半から雨が降ったツインリンクもてぎだったが朝には小雨となり、ほぼ1日目と同じようなコンディションで開催。1、6、12のセクションで難易度の変更が行われた。昨日減点5続出だった第1セクションだが難易度が下げられたため各選手クリーンを出す。昨日優勝のラガは第4セクションまでクリーンを出すも第5セクションからの3連続減点1でボウにトップを明け渡す。昨日と変わりクリーンを量産するボウは2ラップ目もトップをキープ。3位には藤波がつけ、昨日から難セクションとなっている最終12セクションにトライし、多くが失敗した崖を登り切りクリーンを獲得。ここでボウは減点1、ラガは失敗し減点5となり、2位ラガと藤波との差は僅か2という状況で最終ラップとなった。

最終3ラップ目、ボウ、ラガ、藤波ともにクリーンを連発。藤波は1ラップ目で失敗している第7セクションをクリーンにするなど気を吐き、ラガが成功していない最終セクションを迎えるが、2ラップ目の再現とはならずに失敗し減点5。3位となった。2位にはラガが入り、クリーン27、減点14と2位を大きく離したボウが2日目を優勝した。

▼2日目優勝T・ボウ「昨日終わった時は、今日勝てるぐらい戦えるとは思っていなかった。トレーニングも怪我の影響であまりできておらずフィジカルのコンディションも良くなかった。でも、理由はわからないが今日のほうが肩のコンディションも良かったし、容易になったコースも味方してくれたと思う。今日のほうが心地良く走れた。シリーズの中でも難しい日本ラウンドでいいレースができた。全体的にこの週末はファンタスティックだった。この日本での勝利は自分にとっても、またレプソルホンダチームにとっても素晴らしいものになったと思う」

▼3位(両日とも)藤波貴久「300戦を表彰台で迎えるというのは夢でもあったし、すごくうれしい。300戦を迎えたが、まだまだ上達している、レベルが上がっているという実感もある。この2年間は怪我の影響もあって、足踏みしているような状態だったが、今は以前の自分に戻ったような感じで、今日の成績にはすごく満足している。でもこの300戦は通過点なので、まだまだこれからもがんばっていくので、応援をよろしくお願いしたい」

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1日目優勝のA・ラガ。TRSに初優勝もたらす

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怪我ながら2日目優勝のT・ボウ

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地元日本で300戦目を迎え、両日ともに3位と表彰台に登った藤波貴久(写真=ホンダ)

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藤波選手300戦セレモニーが2日目の表彰式後に行われ、チームメイト、関係者も登壇し祝福した

紙面掲載日:201663