スズキは「KATANAミーティング2019」を9月15日、静岡県浜松市・はままつフルーツパーク時之栖内特設会場で開催した。
今年19年ぶりの復活を遂げた「KATANA」(カタナ)。初代モデルは80年代に一世を風靡したモデルであるが、スズキが主催するカタナのイベントとしては今回が初開催となる。初代カタナのスタイルは2000年のファイナルエディションで絶版となったが、大事に乗り続けるオーナーも多く、会場には全国から様々なカタナが集結。新型カタナも多くみられ、カタナの人気と歴史を感じさせるミーティングとなった。来場者数は1600名を記録した。

会場では限定のカタナやスズキのオリジナルグッズ販売、ステージイベント、協賛ブース出展などが行われたほか、会場近くを走る天竜浜名湖鉄道でカタナのラッピング列車も運行されることとなり、その出発式が天竜二俣駅で行われ、会場最寄りのフルーツパーク駅は当日に限り「KATANA駅」として運行された。

スズキの鈴木俊宏社長、新カタナ誕生のきっかけとなったコンセプトモデル「KATANA 3.0 CONCEPT」をデザインしたイタリア人デザイナー、ロドルフォ・フラスコーリさんらもミーティングに参加。新カタナに乗り会場入りした鈴木俊宏社長はステージに立ち「19年ぶりにカタナ復活です。どうですか」と開会のあいさつ。「ありがとう!」などの声援を受けるなか「初代カタナが良すぎて、うちの技術者も悩みに悩んだ19年だったと思います。新旧カタナのファンの皆さん、スズキのバイクのファンの皆さん、そしてバイクのファンの皆さん、今日は楽しんでいってください」と述べた。

会場には1000台を超えるバイクが集結。そのほとんどが初代のカタナ。1100はもとより、750、400、250と初代カタナファミリーがずらり。どれもオーナーの愛情を感じさせる外観を保っており、また、カタナのスタイルをまとったミニバイクもみられ、これに新型カタナも混じるという壮観な駐輪場となっていた。二輪での来場台数は1123台、そのうち新型カタナは98台を数えた。

イベント開会に先立ちグッズ販売は開始されたが、わずか1時間ほどでカタナグッズは売り切れの状況となっていた。

カタナについて鈴木社長は「スズキのバイクのなかでは切れ味のいいバイク。スズキというブランドでなくKATANAというブランドを確立できた非常に大きい存在。車名でこれだけ話題にしてもらえるバイクもないと思う。大切にしていかなくてはいけないと思っている。これからのスズキを切り開いていくことを、カタナの切れ味をもってやっていけたらと思う。長続きするバイクにしていきたい」と述べていた。

ステージではスズキの開発陣やフラスコーリさんが登壇しての新型カタナにまつわるトークショーも開催。「ファイナルから19年たって、またカタナが出るというのは、スズキの社員よりもお客さんがカタナを忘れないでいてくれたからだと思う。感謝している」「また、カタナを作れるんだ、そういう思いで開発した。開発陣はみんなそんな思いだった」「スズキの総意がつまっているのがこの新型カタナ」「図面をひいていると、後ろから意見する人、新しい図面を持ってくる人、いろいろな人がいた。社内でも普通じゃないカタナ愛を感じた。そういうことはこれまでになかった」などの話が開発陣から聞かれ会場を沸かせていた。

製品化決定は夢のよう

フラスコーリさん

10代だった自分に衝撃を与えたモデルが初代のカタナだった。30年近くたって、自分がカタナをデザインできるなんて思ってもみなかった。自分のデザインが製品になると聞いたときは、まさに「ワオ!」の一言で、とても驚いたし夢のようだった。

実際の製品をみて自分のデザインと変わったところもあるが、特にハンドルは大きく変わっている。カタナのDNAはキープしつつマスを前方に集中するデザインを新型は採用しているが、乗りやすさ、扱いやすさを考え、多くの人に新しいカタナを楽しんでもらうにはこの形がいいと思う。実際に自分も新型は購入して乗っているがとても扱いやすく、エンジンもパワフルで満足している。

去年のインターモトでのカタナの発表以来、日本を訪れファンと触れ合いたいとずっと思っていた。今回その夢がかなった。ここまで多くのカタナファンに会えてとても感動している。貴重でファンタスティックな経験だ。日本のファンはとてもエンスージアスティックだと思う。

カタナは〝リアルジャパニーズバイク〟で、他に比べるものがないくらいオリジナルなモデルだと思うので、ぜひともそれを楽しんでいただきたい。

画像: 初来日となったR・フラスコーリさん

初来日となったR・フラスコーリさん

紙面掲載日:2019年10月4日

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