ホンダの全ラインアップを取り扱う国内の販売網であるドリームネットワークHondaDreamのスタッフが、日ごろ店舗で研鑽を重ねた技術を競う「2019年度 第13回ホンダドリームスタッフ技能コンテストセールス部門全国大会」が、昨年12月12日、全国ホンダドリーム会の主催で、三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットホテルを会場に開催された。スタッフ技能コンテストにはセールス部門とサービス部門があり、例年両部門同時に開催されてきたが、今回は分かれての開催となり、サービス部門は2020年2月に熊本で開催される。全国4つの地区大会を勝ち進んだ14名が鈴鹿での全国大会に臨んだ。

開会式の冒頭、あいさつに立った大会会長である全国ホンダドリーム会足立吉夫会長は「今回は趣向を変えて、セールス部門、サービス部門を別々に開催させて頂くこととなった。商談実技試験を重視し、決勝については皆さんの前で競技し、好事例をみなさんで共有化して頂き、18年の4月からスタートした新ホンダドリームとしてふさわしい接遇力、商品知識を身につけていってほしいと考えている。ホンダドリームがお客様から選ばれるためには、お客様の期待を超えるサービスを提供する力が不可欠であります。地区大会を勝ち抜いた優秀な皆様ですので、今後も満足度の高いサービス提供と接遇から、お客様の支持をぜひ頂けるように努力していって頂きたいと思っております。本日の競技会参加の経験を現場でしっかりといかして頂き、ご自身のスキルを高めて頂けるよう頑張ってほしい」旨を述べた。

続いてホンダモーターサイクルジャパン(HMJ)加藤千明社長があいさつし(別掲)、運営側からの競技内容などの説明の後、2グループに分かれての競技開始となった。

競技は学科と実技からなり、学科は60分で80問、80点満点、実技は店舗でのお客様対応となる商談のロールプレイング競技で、120点満点で合計200点満点で競われた。今回は準決勝、決勝とステージが用意され、決勝は実技のみで、進出した優秀者3名は全参加者の前で競技するものとなった。

準決勝のロールプレイング競技では、40代のベテラン男性ライダーがCB1300スーパーボルドールSPの検討をしているという設定。前回にも来店があるが、他のスタッフが対応しており、今回が初対面。現車はなく3日後に入荷予定で、来店したお客様はあまり十分な時間がないなど、細かく状況が設定されたものとなっていた。

商談成立がゴールではなく、いかにお客様のニーズを引き出すかが重視され、さらに「接遇」というお客様へのもてなしの対応や、ホンダドリームならではの強みや細かい商品知識など、ホンダのファンモデルを扱う唯一の販売網として、質の高い知識や提案、おもてなしなどが求められるものとなっていた。

公開競技となった決勝では、店舗を模したセットにこのほどフルモデルチェンジとなったCRF1100LアフリカツインアドベンチャースポーツESが置かれてのロールプレイング競技となった。

お客様の設定は以前のモデルとなるアフリカツインに乗っている50代の自営業の男性で、新型の発表を聞いて店舗にやってきたという設定。予約などはなく飛び込みで、スタッフは入店からすぐには、対応できなかったなど細かい設定もあり、来店者はすでに購入から3年経った自車の車検を更新済み、普段は高速を使いツーリングに行き、現地で林道走行なども楽しむライダーという。

全員が見守る中での決勝。全国を勝ち抜き決勝に進出した3名は、新しくなったばかりのアフリカツインでも、お客様の質問には車両を前に明確に答える商品知識を披露。お客様の使い方を聞き出し、それに対応する新機能を説明するなど、新モデルの進化とお客様への有用性などを説明。現状でも不服はないとするお客様にも、新しい点などを訴求していた。

また、車検を更新してしまった自車についても、ホンダドリームの買い取り制度についてや、前回買った店舗がホンダドリームでなかったことなどから、ロードサービスなど様々なホンダドリームの魅力や、購入メリットなど強みも紹介。新モデルは明日には試乗可能となることから、明日の試乗予約を勧めるなどお客様のニーズを引き出し、次につながるような商談を展開していた。決勝に進出した3名の中から、最優秀賞には佐藤鈴花さん(ホンダドリーム船橋)、優秀賞に秋谷智嗣さん(ホンダドリーム杉並)、優良賞に田中寛之さん(ホンダドリーム熊本)となった。

最優秀賞に佐藤鈴花さん

▼最優秀賞・佐藤鈴花さん「日々店舗でやっていることが、このような形で評価され、また最優秀を頂くというのはすごくうれしいです。いろいろなお店がある中で、ホンダドリームに来て頂いているというのは、何かを求められてご来店頂いていると思うので、その期待に応えられるよう、ご希望に沿った提案をさせて頂ければと思っています。この仕事が好きでやりがいを感じています。今回の受賞でもっと好きになると思います。今回このような賞を頂きましたが、これに満足することなく日々勉強して、お客様に安心してご来店頂けるよう努力してまいりたいと思います」

▼優秀賞・秋谷智嗣さん「すごくうれしいです。前回も全国大会に出させて頂きましたが、今回はそのときの結果を大きく上回れたのはうれしいですが、やはり一番上の賞をとりたかったというのもあります。去年の大会後からさらに勉強し、日々の営業で気を付けていたことの成果が今回出たのかと思います。この結果をもっといいものにつなげられるよう頑張っていきたい。私どもの店は桜井ホンダのグループなのですが、グループは全体でサービスマンもセールスのようなこともやりますし、接客に関しても技術の裏付けなどがあり、それも強みだと思います。他のホンダドリームと比べられる時代でもあると思うのでお店の個性もPRできるという意味でも、コンテストで入賞することは大きいと思います。来年は最優秀を目指します」

▼優良賞・田中寛之さん「今回の受賞は素直にうれしいです。受賞できると思っていなかったのでびっくりしています。今回で3回目の出場ですが、毎回出場者のレベルが上がっていると思いますし、すごくいい勉強をさせてもらいました。参加している皆さんの準備の仕方や仕事に対する姿勢など学ぶことも多く、これからも見習って頑張っていこうと思いました。このコンテストに出場することはすごくいい経験になると思います。他のスタッフにもぜひ経験させたい。特に若いスタッフに伝えていきたい。ホンダドリームの質の向上にはすごくいいコンテストだと思います」

「期待上回る満足」提供を

画像: HMJ 加藤社長

HMJ 加藤社長

「2019年も12月となり、HMJが進めてきた17-19年の中期計画も最終年度を迎える。この計画ではファンブランドの確立に向け、量の拡大と質の向上という2つの重点施策を重視してきた。

量の拡大の観点では全国の需要が37万台強というなかで、11月末の時点でホンダは前年比109%、約18万台と安定したペースとなっている。専売化した大型FUNの領域でみると、18年の4月に110店でスタートしたホンダドリームは現在150店までになっている。400ccクラスでみると前年以上の販売実績となり、401cc以上についてもほぼ前年同等で、国内シェアについても存在感を維持することができた。このような実績が残せたのも、今回お集りいただいたホンダドリームの皆様の絶大なご努力のおかげであり、改めてお礼を申し上げる。

質の向上では、我々はCSポイントというのを一つの指標としており、全国のホンダドリームが80ポイント以上(100ポイント満点中)の獲得を目標に推進してきた。これまでの1年に1回の調査からウェブ調査に切り替え、ほぼ毎月実績がわかるようになった。

最新の結果では78.8ポイントと前年の調査結果から4.6ポイントの向上となっており、皆様の努力の結果であると思っている。総合結果は向上したが、店舗オペレーションの実践度は各店でばらつきがでており、高いお店と低いお店の差が少し開いてしまったのではないかと考えている。

今回お集りの皆様は全国の各地区を勝ち進んだエリアを代表する皆様だと思っている。ぜひそれぞれのエリアでリーダーシップを発揮し、お手本となること、また店頭でのオペレーションを徹底して実践することで、全ての拠点で80ポイント以上を獲得し、お客様のホンダドリームに対する信頼に結びつけてほしい。

FUNモデルの専売チャネルとなったホンダドリームへのお客様の期待は、ますます大きくなっていくと考える。その期待を上回る満足をお客様に提供することが、ホンダドリームの使命でもあり責任でもあると考える。ホンダのFUNユーザーはすべてホンダドリームで守るんだ、そんな気概を持ちながらお客様に応えていってほしい。

HMJとしても、皆様のご商売を商品だけでなくいろいろな施策で強力にサポートしていきたいと考えている。特にCSの面では今後とも強くサポートしていくので共にがんばっていこう」

紙面掲載日:2020年1月24日

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