インドネシアでは驚くほど多くのバイク見かける。
その理由は、まず公共交通機関が少ないため、市民にとって、通勤、通学、買い物などにバイクは必需品なのだ。そして、自動車に比べたらバイクの価格が安価なことも大きな理由だ。
かつて、インドネシアにおけるバイクの年間新車販売台数が1000万台近くにのぼったこともあった。そのバイクのほとんどが125cc級のスクーターである。
インドネシアの人気観光地であるバリ島も同じで、スクーターが走り回っている。
このバリ島でのバイクの駐車方法が変わっている。メインストリートでは駐車スペースが少ないため、道路の片側1車線を潰して、スクーターの駐車スペースに充てている。当然、道路は一方通行となる。
この駐車スペースには専門の管理人が立っていて、スクーターに乗ってきたライダーが止まると、スクーターを手際よく並べてくれる。ライダーは駐車1回に付き、1000ルピア(日本円で約10円弱)を払う。管理人は首からぶら下げたバッグにお金を収納する。この駐車スペースは各自治体が管理している。
また、季節によってはバリ島は雨が多い。天候が急変して雨が降り出すと、ライダーたちは驚く気配も見せず、上半身を覆うポンチョを着て、再び走り出す。赤道に近い地域だから寒さとは無縁のため、雨でも平気のようだ。
なお、バリ島で多く見かけたスクーターは、ホンダの「バリオ」と「スクーピー」だった。
二輪車新聞 元編集長 小川孝