ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)は7月1日、ハーレーダビッドソン(HD)で初めてとなるアドベンチャーモデル「パン アメリカ1250」と「パン アメリカ1250スペシャル」の試乗会を開催。昨年、HDJの代表取締役に就任した野田一夫氏も出席し、就任後初となる新セグメントの新車の狙いと、これからの業務について意気込みを聞いた。

HDJ代表取締役 野田一夫氏

画像: 20年12月よりHDJマネージングダイレクター(代表取締役)へ就任。前職はトライアンフモーターサイクルズジャパン代表を務めていた。52歳。

20年12月よりHDJマネージングダイレクター(代表取締役)へ就任。前職はトライアンフモーターサイクルズジャパン代表を務めていた。52歳。

――パンアメリカを日本にも導入。その狙いは

「ハーレーダビッドソン(HD)というブランドはクルーザーセグメントに強く、大型クルーザー、イコールHDというように、このセグメントでは大きなブランド力があるし、実際にそのブランド力は強力だ。しかし、もしこのセグメントが縮んだら……という危機感があった。やはり、新しい時代に生き残るには売れ筋モデルをセグメント別に持っていたほうがよい。ハーレーダビッドソンジャパン(HDJ)でもアドベンチャーセグメントへの参入はかなり苦戦するのでは、という意見があったが、フタを開けてみると、かなりの受注をいただいた。
販売店のオーナーからも、商品力の高さと先進装備の数々にHDの意気込みを感じ取ってもらったと思う。パンアメリカよりHDの歴史が変わるのでは」

――現在の受注状況は

「2月の発表から、直近の6月までに130台の予約をいただいた。正直、20~30台と思っていたが本当に嬉しい。その内、上級モデルのスペシャルが129台。スタンダードが1台という極端な数字になった。日本市場は以前から新車のウケが良いのと、高級グレードが販売の上位を占める傾向にある。実際、スペシャルは特別な設定で、本国では同グレードでもオプションだが、日本市場向けにはアダプティブライドハイトを標準にしてもらった。使い勝手も良いし、乗り心地も抜群だ。
HDの販売店は全国で114店舗あるが、大阪地区の店舗では10台もの発注をいただいた所もある。今のところ大成功と言っていい。
これだけ引き合いがあれば年間800台は難しい数字ではないと思う。大きくやりたい」

――特別な販売奨励策などもあったのか

「そうした策はないが〝セグメントチャンピオン〟という、販売のプロジェクトリーダーを立てた。以前に私が日本法人の代表を務めていた輸入ブランドでも類似する業務を進めていたが、HDでは電動二輪車の「Livewire」から導入を始めている。リーダーは販売台数を含めた目標を立ててもらい、プロジェクトに対してリーダーシップを発揮してもらう。本来はHD本社が主導するのだが、今回は日本市場を踏まえたトレーニングを行った。『なぜ、このモデルをHDが売らないといけないのか?』など、これまでとは異なるセグメントのモデルということもあり、成功させるには販売店のセールススタッフの意識を変えてもらう必要があった。手法には〝応酬話法〟というプログラムを導入した。購入するユーザーが疑問に思ったことをセールススタッフが解決するために、ロールプレイング形式で行う対話だが、かなり泥臭いことをやってきた」

画像: パンアメリカ1250(右)と上級装備を持つパンアメリカ1250スペシャル

パンアメリカ1250(右)と上級装備を持つパンアメリカ1250スペシャル

HDの仕事はこれまでの集大成 

――昨年HDJの代表に就任。これからの取り組みは

「私自身、ほか(輸入車二輪車ブランド)から転身してきて、やはりHDというブランドは強いと感じた。実際、ユーザーに向けてHDを数週間体験できるプログラムを始めることになり、応募枠が一杯になるまで3週間ほどかかるのでは、と見ていたがわずか1週間で一杯になった。応募も引き続き、受付中だが、抽選なのでまたすぐに一杯になる。それほどHDというブランドは強いと改めて認識した。ただ、店舗づくりでは他メーカーとのアドバンテージの差が縮まっていると思っている。実際に国産メーカーも以前より店舗面積を広げ、内外装の質感を向上させた販売店を積極的に導入してきたところもある」

「それらと比較してもHDへの「憧れ感」が縮まってきていると感じるし、危機感を抱いている。もう一度、自分たちのブランドを振り返りたい。SNSとか新しい技術は重要だと思うけど、根幹をおざなりにしていてはダメ。HDの店舗内も世界観を出すためにしっかりやってもらっている」

「残念ながら昨年は物流が動いていなかったので、販売台数は目標を達成できなかったが、収益では目標を達成した。日本市場は本国にとっても、引き続き重要な市場ではある。現在もコロナ禍で、多くの販売店オーナーには会えてはいないが、前任の社長が英国出身で、英語が会話の中心だったということもあり、私が就任して日本人同士の会話の機微などが分かってもらえ、ポジティブに受け止めていただいている。
実は就任にあたり、家族や親戚からは『HDなんだね』『すごいね』と驚かれた。もの凄い重責と感じるが、HDでの仕事はこれまでの集大成と考えており、日本での強いHDを築いていけると確信している」

 

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.