ノリックこと故阿部典史さんの父、阿部光雄監督が率いる「Webike TEAM NORICK YAMAHA(ウェビック チーム ノリック ヤマハ)」の2022年チーム体制が3月14日、発表された。

発表会場は10年より同チームのレース活動全般をサポートしている、二輪用品Eコマース「Webike」を運営するリバークレイン(東京都世田谷区)の横浜事業所で開催。当日は阿部監督や選手のほか、同社の信濃孝喜社長も同席して行われた。

画像: 右から阿部監督、青田選手、阿部選手。一番左が信濃社長

右から阿部監督、青田選手、阿部選手。一番左が信濃社長

チームは若手を主体とし、故阿部典史さんの「若いライダーを育てて世界へ輩出していく」という願いを引き継ぎ、阿部監督が選手を育成・サポートを行ってきた。昨年はチームの卒業生である野左根航汰選手がWSB(スーパーバイク世界選手権)へ参戦。今年も引き続き参戦を発表。もう一人の卒業生である岡本裕生選手は、今季よりヤマハファクトリーレーシングチームからJSB1000クラスに参戦することが発表された。

今季のウェビックチームノリックヤマハは阿部典史さんの息子である阿部真生騎(まいき・18歳)選手と青田魁(かい・16歳)選手の二人で参戦。阿部選手は全日本ロードレース選手権ST600クラスへフル参戦する一方、YZF-R1でJSB1000クラスにスポット参戦を予定していることを発表した。

阿部監督は「昨年に比べ成長しているが、まだまだ経験不足。大いなる飛躍を信じて、チームの柱としてST600へフル参戦させる。また、JSBクラスではオートポリスと鈴鹿サーキットで参戦を計画している」と意気込みを語った。

阿部選手も「昨年はシーズン後半から徐々に成績が上向いてきた。後半からはJSBの車両にも乗って走り込んで、身体も慣れてきた。今季は表彰台を獲得し、チャンピオン争いをしていきたい。ST600がメインなのでJSBでは転ばないように他の選手の走りを見て学んでいきたい」と決意を表明。

青田選手は筑波ロードレース選手権を始め、もてぎや菅生などで開催のST600に参戦予定。ただ、体制発表会前の練習で転倒し、筑波での開幕戦には出場できなかったという。「練習でアクセルの開けっぷりが良くて転倒してしまい、筑波の開幕戦は参戦できず残念でした。まだ握力が戻ってなくて心配だったけどそれ以外は問題なかったので、もてぎでの開幕戦に参戦して表彰台を目指したい」と意欲を見せた。

画像: JSBとST600で参戦する阿部選手(中央)の車両も披露

JSBとST600で参戦する阿部選手(中央)の車両も披露

阿部監督も「昨年前半は力を発揮できず伸び悩んだが、後半は着実にポイントを獲得。INAクラスへの昇格の権利もあったが、昇格せずにNAクラスでチャンピオンを狙います」と、青田選手への期待を込めた。

なお、昨年までチームに所属していた阿部恵斗(けいと・18歳)選手は、卒業して他チームで参戦となった。卒業について阿部監督は「恵斗は昨季、ランキング5位で今季はチャンピオンを狙える位置につけたと思う。しかし、信濃社長との取り決めで全日本選手権を3年経験したものは卒業が基本。昨年はチャンピオンを獲らせたい思いから1年延長した。今季は他チームでの活躍を願っている」と述べた。

発表会では、信濃社長から新たにWebikeとして全日本ロードレースを盛り上げていく施策も発表された。「今季からYouTubeでライブ配信している『Motoバトル』へ協賛をしていく。参加選手を取り上げてウェブで露出していくほか、順位を当てるようなイベントをウェブと連動してやってきたい。今はライブ中継の技術も進歩しているので、今後は5Gなどの次世代の通信規格を見越して、サーキットだけではなく、オンラインでユーザーが参加するような取り組みを行っていきたい」と、新企画を表明。今季はレースのデジタルトランスフォーメーション元年にしていきたいと期待を寄せる。

画像: 施策を発表する信濃氏

施策を発表する信濃氏

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