バイク発祥の地で今年も恒例の自治体主催バイクイベント盛況──「第22回バイクのふるさと浜松2024」(浜松市主催)が、10月12、13日の2日間、一昨年、昨年に引き続き浜松オートレース場(静岡県浜松市)を会場に開催。両日合わせて1万4000人以上の来場者で賑わった。

バイク発祥の地、静岡県浜松市

バイク発祥の地としても知られる静岡県浜松市。旧・天竜市(現・浜松市天竜区)出身の本田宗一郎氏が終戦後間もない1946年、自転車にエンジンを取り付け試走し販売、48年には本田技研工業を設立した。52年には、繊維機械メーカーの鈴木式織機が輸送用機器へ進出しバイクモーターを発売、54年には鈴木自動車工業(現・スズキ)に社名変更した。55年には、楽器メーカーの日本楽器製造からバイク製造部門を分離独立させる形でヤマハ発動機が設立。国内バイク4メーカーのうち、3社の原点が浜松市にある。

そこで、世界に誇るバイクメーカーのある日本の中でも特にバイクの原点である浜松市からバイク産業の情報や文化、魅力を、交通安全を含め全国、世界に発信することによって、バイク愛好家の集う「まち」を育てるとともに、地域の産業機関とモノづくりを担う次世代の人材を育成していくことを目的に、同イベントの第1回が2003年に開催。今年で第22回を迎えた。

会場は、第1回は静岡文化芸術大学、第2回からは浜松市総合産業展示館で行われてきていたが、22年に行われた節目の第20回からは、浜松オートレース場に移して行われている。

主催は浜松市で、実施主体はバイクのふるさと浜松実行委員会〔構成団体=浜松市▽日本二輪車普及安全協会(日本二普協)▽スズキ二輪▽ホンダモーターサイクルジャパン(HMJ)▽ヤマハ発動機▽浜松商工会議所▽浜松・浜名湖ツーリズム・ビューロー▽浜松地域イノベーション推進機構〕。協賛はスズキ▽HMJ▽ヤマハ発動機販売(YMSJ)が、後援は経済産業省▽静岡県▽静岡新聞社・静岡放送▽中日新聞東海本社が、協力には日本二普協▽スズキ▽本田技研工業▽ヤマハ発動機▽自動車総連静岡地協▽日本自動車連盟(JAF)静岡支部▽静岡県自動車整備振興会(静整振)▽浜松中央警察署▽交通安全協会浜松中央地区支部▽静岡県オートバイ事業協同組合(AJ静岡)が名を連ねた、官民挙げてのビッグイベントとなっている。

展示ブースでは、国内バイクメーカーバイクのタッチ&トライコーナーをはじめ、国内外バイク販売店とバイク用品・関連サービス企業、バイク関係団体、ものづくり企業、学校、バイク系ユーチューバーなどのブースがずらりと並んだ。また、オーナー自慢の懐かしいヒストリーバイクや、世界最高峰ロードレース・MotoGP参戦マシンの展示にも注目が集まった。

画像: 会場を視察する中野市長(右)・スズキブース

会場を視察する中野市長(右)・スズキブース

画像: 会場を視察する中野市長(中央)・ホンダブース

会場を視察する中野市長(中央)・ホンダブース

画像: 会場を視察する中野市長(中央)・ヤマハブース

会場を視察する中野市長(中央)・ヤマハブース

競争路を活用した企画も続々と投入。AJ静岡による国内外最新&人気モデル試乗会には続々と希望者が詰めかけ、両日で300人以上が競争路での走りを楽しんだ。また、交通教育センターレインボー浜名湖による、バイクの後部座席に座りたい人を対象にしたバイク二人乗り体験なども人気。さらに初日には、白バイ隊員を先頭にバイク女子、トライアル選手、モトクロス選手、エンデューロ選手、白バイ隊員、赤バイ隊員などによる交通安全パレードランが行われ、来場者の熱い視線を浴びた。

画像: AJ静岡による競争路でのバイク試乗会には、一般ライダーが多数参加した

AJ静岡による競争路でのバイク試乗会には、一般ライダーが多数参加した

画像: 初日の締めくくりに競争路で行われた交通安全パレードラン

初日の締めくくりに競争路で行われた交通安全パレードラン

今年はゲストとして、初日にお笑いコンビ「ずん」の飯尾和樹さんが登場、出展ブースを訪問し、持ちネタなどを披露しながら楽しく紹介し、多くの来場者からの注目を浴びた。

画像: ゲストのずん飯尾さん(左)が出展各ブースを訪問、紹介した

ゲストのずん飯尾さん(左)が出展各ブースを訪問、紹介した

場内の特設ステージでは、浜松市消防局による災害時の対応の説明や消防音楽隊コンサート、地元出身レーサートークショー、バイク系ユーチューバーPRタイムなど多彩に開催された。

さらに、毎年恒例のトライアルデモンストレーションにも、多くのギャラリーが詰めかけた。

初日の開幕前には、多くの来場者が詰めかけた浜松オートレース場入口でオープニングセレモニーが開催された。

開会に先立ち、主催者の浜松市を代表して中野祐介市長が、来賓を代表してスズキの鈴木俊宏社長があいさつ。この後、中野市長と鈴木社長、そして来賓の浜松市議会・鳥井德孝議長、東日本小型自動車競走会浜松支部・藤野仁支部長、YMSJ松岡大司社長、HMJコーポレートコミュニケーション部・髙田憲一部長による開幕を告げるテープカットが行われた。

「バイクのふるさと浜松2024」オープニングセレモニー
主催者・来賓あいさつ

主催者代表あいさつ/浜松市・中野祐介市長

「浜松市は昔から『ものづくりのまち』といわれている。戦後は繊維、楽器、バイクが浜松の3大産業だと教科書にも書いてあった。浜松は常に最先端の産業を生み出していると思っている。

画像: 主催者代表あいさつ/浜松市・中野祐介市長

街では、老若男女を問わずツーリングを楽しむ多くのライダーの皆さんを見かける。コロナ禍を経てバイクが再評価され、再び脚光を浴びている。そうした中で開かれるのが、このバイクのふるさと浜松である。

皆さんには今日、明日を大いに楽しんでいただくとともに、SNSなど様々な機会でバイクの魅力、文化を発信していただきたい。このイベントをきっかけにバイクの輪が全国、そして世界に広がり、バイク文化がますます広がっていくことを期待している」

来賓代表あいさつ/スズキ・鈴木俊宏社長

「今の国内バイク4メーカーのうち3社が生まれた浜松から、ポンポン文化、バイクの魅力を発信したい、そして交通安全を啓蒙していこうということで開催に至ったのがバイクのふるさと浜松で、今年で22回目を迎えた。オートレース場での開催は3回目で、開催規模も段々大きくなってきた。今後より一層大きく育てていきたい。

画像: 来賓代表あいさつ/スズキ・鈴木俊宏社長

風と一体になれるというバイクの楽しさを多くの人たちに知っていただきたい。今の時代、カーボンニュートラル、環境にやさしいという点でもバイクは魅力ある商品だと思う。

会場では競争路での走行や親子で楽しめるバイクスクールなどイベントが盛りだくさんなので、しっかりと楽しんでいただきたい。バイクのふるさと浜松の成功を願う」

画像: テープカットの様子。左からYMSJの松岡社長、スズキの鈴木社長、浜松市の中野市長、浜松市議会の鳥井議長、HMJコーポレートコミュニケーション部の髙田部長、東日本小型自動車競走会浜松支部の藤野支部長

テープカットの様子。左からYMSJの松岡社長、スズキの鈴木社長、浜松市の中野市長、浜松市議会の鳥井議長、HMJコーポレートコミュニケーション部の髙田部長、東日本小型自動車競走会浜松支部の藤野支部長

画像: 両日合わせて1万4000人以上の来場者で賑わった

両日合わせて1万4000人以上の来場者で賑わった

画像: トライアルデモンストレーションではアクロバティックな妙技が披露

トライアルデモンストレーションではアクロバティックな妙技が披露

画像: 日本二普協ブースでは安全運転を訴えジャパンライダーズ宣言活動を展開

日本二普協ブースでは安全運転を訴えジャパンライダーズ宣言活動を展開

画像: ステージで行われた地元出身ライダーのトークショー(右端はMCを務めた難波祐香さん)

ステージで行われた地元出身ライダーのトークショー(右端はMCを務めた難波祐香さん)

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