日本モーターサイクルスポーツ協会(MFJ)はプレス関係者を対象とした「MFJメディア懇談会」を9月2日、東京都千代田区で開催。9月29日にオランダで開催されるモトクロスの国別対抗戦「モトクロス オブ ネーションズ」に参戦する日本代表チームの派遣が決まり、その発表を中心にMFJの活動などが報告された。

6月より新たに会長に就任した鈴木哲夫会長があいさつに立ち「6月の就任から各種全日本選手権レース、鈴鹿8耐などを見させてもらい、どのレースも熱戦が繰り広げられ、熱心なファンの方々に来場いただき、このスポーツが多くの皆様の協力に支えられていることを理解しました。そして、観客インフラやサービスの不足、選手、競技役員の高齢化などの課題がみえてまいりました。中でも早急に改善と見直しが必要なのは、まだこのスポーツをあまりご存じでない方々への告知、広報が不足している点だと感じました。モーターサイクルスポーツをもっと社会に発信し、少しでも認知度を上げることが、次世代でのこのスポーツを発展させるために絶対に必要と考えます。メディアの皆様にもご協力をお願いしたい」と述べた。

続いて事務局より、MFJの活動について、9月にスペインで開催のトライアル・デ・ナシオンへの日本代表チーム参戦決定、10月に日本で開催のモトGP日本グランプリに日本人ワイルドカードが3名(國井勇輝、中山愛理、長谷川聖)申請中(※9月上旬の國井勇輝、長谷川聖の参戦が決定)、MFJモーターサイクルスポーツの殿堂の展示をツインリンクもてぎ内ホンダコレクションホールで9月より12月まで行うこと、ジムカーナ競技「モトジムカーナグレートシリーズ」の開催、来シーズンから全日本選手権ロードレースで新クラス「ST1000」がスタートすることなどが説明された。

モトクロス オブ ネーションズは、9月28日~29日、オランダのアッセンサーキット内に設けられる特設コースで開催される。年に1回の国別対抗戦でMXGP(4スト450cc)、MX2(4スト250cc)、MXOPEN(4スト250/450cc)の3クラス3名のライダーで構成される各国の代表チームが各ライダーの総ポイントで争う世界選手権大会で、モトクロスのオリンピック、ワールドカップと称される。

1947年から開催されているモトクロス オブ ネーションズ。個人の大会よりも古い歴史を持つ、国同士での団体戦となり、近年は30カ国ほどが参戦。昨年の優勝国はフランス。これまでの優勝はアメリカが22回、イギリス15回、フランス6回となっており、近年はヨーロッパ各国が力をつけてきているという。

日本の初参戦は1990年。これまでには最高で6位という実績を持つが、昨年のアメリカ大会は30カ国中総合22位に終わっている。今年の代表選手はMXGPクラスに全日本選手権チャンピオン12回獲得の成田亮選手、MXOPENクラスに現在アメリカで参戦中の富田俊樹選手、MX2クラスには現在ヨーロッパ選手権参戦中の能塚智寛選手の3名。監督はチームHRCの芹澤直樹氏が務める。会には成田選手と能塚選手、芹澤選手が出席し抱負を語った。

10回目の日本代表となる成田選手は「39歳になった自分が、日本代表でいいのかと考えたが、自分のなかでやれるところまではやろう、やり遂げようという気持ちがあり、参加を決めた。日本のバイクで日本人が上位で走ってチェッカーを受けれることを証明したいと思っている」と述べ、能塚選手は「今回で2回目の参戦となり、前回で自分の足りないところ通用するところもわかっていて、今はヨーロッパで走っているのもあってコースへの慣れなどもあると思う。自分はチームで一番若いので若さで引っ張っていけるよう上位目指して頑張っていくので応援をよろしくお願いします」と抱負を語っていた。

画像: 鈴木哲夫会長

鈴木哲夫会長

画像: 日の丸を手に笑顔を見せる右より成田亮選手、芹澤直樹監督、能塚智寛選手

日の丸を手に笑顔を見せる右より成田亮選手、芹澤直樹監督、能塚智寛選手

紙面掲載日:2019年9月20日

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