カワサキ「チーム・グリーン」にL・ハスラム加入
78年に第1回が開催され、今年で39回目となる鈴鹿8耐。日本でも最も歴史のあるオートバイレースとなっており、毎年真夏の過酷なコンディションのなか激戦とドラマが展開されている。昨年はヤマハがファクトリー体制で参戦し、実に19年ぶりに優勝を果たした。会見にはモビリティランドの曽田浩社長、冠スポンサーを代表してコカ・コーライーストジャパン山田正明統括部長などの挨拶の後、ヤマハ、スズキ、カワサキ、ホンダの各陣営から監督、選手ら関係者が登壇し今年の8耐にかける意気込みなどを述べた。その際にはバイク好き芸人で知られる福田充徳さん(チュートリアル)、レイザーラモンRGさんも登場し、会見を盛り上げた。
カワサキから「チームグリーン」として登壇した釈迦堂利朗監督と渡辺一樹選手。渡辺選手が昨年のWSBチャンピオンマシンである新型ニンジャZX-10Rの手ごたえを語ると、釈迦堂監督から今年のライダーにL・ハスラムを起用し、渡辺、柳川明の3名体制で臨むことが発表された。過去に8耐での優勝経験を持つハスラムの加入で注目を集めることになるであろうチームグリーン。カワサキの鈴鹿8耐での優勝は過去に1勝(93年ラッセル/スライト組)のみ。さらに戦闘力を増したニンジャZX-10RRとともに悲願の優勝への期待がかかる。
鈴鹿8耐は世界耐久選手権シリーズの一つに組み込まれているが、ゲストとして世界耐久選手権のプロモーターであるユーロスポーツ・イベントのフランソワ・リベイロ代表が来日し挨拶。その中で来年の鈴鹿8耐を世界耐久選手権の最終戦とすることが発表された。リベイロ代表によると、元世界チャンピオンのC・ストーナーや現役のモトGPライダー、P・エスパルガロ/B・スミスなどが同じ舞台で戦うなどした昨年の鈴鹿8耐を欧州・アジアを中心に放映したところ、高い視聴率で、推定で580万人が視聴したという。毎年、激戦と様々なドラマが起こる鈴鹿は世界耐久の最終戦にふさわしいとのことで、今年の9月のフランスで開催のボルドール24時間から始まり、年をまたぎ16~17年で1シーズンとし、17年7月の鈴鹿8耐が最終戦とされるという。これにより来年の鈴鹿8耐では世界耐久チャンピオンの誕生もみられるものとなるかもしれない。
紙面掲載日:2016年4月1日