昨年2月に発売されたホンダ「CRF1000Lアフリカツイン」は、00年に発売が終了した先代のアフリカツインの名前を見事に受け継いだだけでなく、コンセプトを現代に進化させたモデルであり、多くのユーザーに愛された先代をしのぐかのような人気で好評となっている。そのCRF1000Lアフリカツインが、オートバイのプラモデルを数多く手掛けるタミヤより1/6スケールのプラモデルとして発売されることとなり、東京都内にあるタミヤモデルファクトリー新橋店で6月24日、ホンダの開発陣などもゲスト参加したトークショー「ライド・アフリカツイン・ミーティング」が開催された。

タミヤモデルファクトリー新橋店は地下と1階が店舗となっているが、1階には実車のホンダ・アフリカツインもプラモデルのパッケージとともに展示。会場となった2階には多くの来場者、報道陣などが詰め掛けた。

2部構成で行われたトークショー。ホンダからはアフリカツインの開発責任者を務めた飯塚直氏、デザインを担当した小松昭浩氏が出席。タミヤ広報の山本暁氏、モータージャーナリストの松井勉氏の司会のもと、第1部ではアフリカツインの実車についてのトークが行われた。会場には実際にバイクに乗る人、またアフリカツインのオーナーなどが来場していたが、飯塚氏は「お手本にしたのは先代のアフリカツイン。現代の技術なども入れ、新しいアフリカツインをつくった。世界のどこにでも行けるバイクです」と語った。

第2部では、松井さんに代わりタミヤから企画開発部の古谷隆久氏、海野剛弘氏が登場し、模型のアフリカツインの開発、製品についてなどのトークが行われた。

「伝統ある実車の世界観を出したかった」と語るタミヤの開発陣。実車の1/6サイズで組み上げると全長390mm全幅158mm全高255mmという、模型とはいえかなり大型のものとなったが、伝統のアフリカツインらしさと、走破性の高さなどが感じられるスタイリングが忠実に再現されており、各所に実車に近いギミックなども施されている。

アフリカツインの走破性を語る上で欠かせない前後のスポークホイールはスポーク部だけで4つの部品で構成。0.7mmという細いスポークはABS樹脂を使用し強度を確保しながらスポークがクロスする部分なども実車同様に再現。ホイール組み立て用の治具も用意されている。

長いストロークを持つ前後サスペンションは金属部品とスプリングを用い、実際に可動する。リア周りは実車のようにリンクが可動。また、スプリングの強さも調整され、スタンドをはらってタイヤが接地したときに実車のようにサスペンションが自然に沈み込む様子も再現されている。

オプションパーツとして全120コマからなりリアルなスプロケットの回転が楽しめる組み立て式可動チェーンセット(3000円・税別)も同時発売される。

マスの集中化に取り組んだ実車のアフリカツイン。フレームとエンジンの隙間が狭く、タミヤの古谷氏は「模型化して分かったのですが、相当攻めてる設計です」と述べ、実車と違い分割部が少ないプラモデルのフレームにエンジンのパーツを入れるのに苦労したそうで、飯塚氏は「実車でも苦労しました」と笑顔をみせていた。また、古谷氏は「プラモデルを組み立てるときに実車のこだわった設計も分かると思うので、つくる過程も含め、そういったところも楽しんでもらいたい」と述べた。

田宮会長登場

トークショーの最後にはタミヤの田宮俊作会長が登場。「アフリカツインがホンダさんから出た時、すぐに(プラモデルを)つくれと命令した。これは売れると思った」などと語った。

タミヤ1/6オートバイシリーズ№42「Honda CRF1000Lアフリカツイン」は6月24日発売。価格は2万2000円(税別)。

画像: 精密な造形が再現されているタミヤ「1/6ホンダCRF1000Lアフリカツイン」

精密な造形が再現されているタミヤ「1/6ホンダCRF1000Lアフリカツイン」

画像: 左よりタミヤの海野氏、古谷氏、完成したプラモデルを手に笑顔の本田技術研究所の飯塚氏、小松氏

左よりタミヤの海野氏、古谷氏、完成したプラモデルを手に笑顔の本田技術研究所の飯塚氏、小松氏

画像: 田宮俊作会長

田宮俊作会長

紙面掲載日:2017年7月14日

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