ライディングウェアを幅広く展開するクシタニは、各種ウェアの製造販売だけでなく、コーヒーブレイクミーティングやサーキットミーティングなど、モノだけでなく、ライダーの安全も考えコトの提供も行っている。ライダーに憩いの場を提供するカフェ「KUSHITANI CAFE」(クシタニカフェ)もその一つとして店舗を構え展開、ウェア同様にこだわりのコーヒーや各地元の食材などを提供している。現在、静岡県の新東名高速道路のSAであるネオパーサ清水と、奈良県の道の駅針テラスに店舗があるが、それに続く新店舗「KUSHITANI CAFE阿蘇店」が熊本県阿蘇郡の瀬の本高原にある三愛レストハウス内に4月6日にオープンした。

熊本県の阿蘇は阿蘇山の大自然のなか、やまなみハイウェイやミルクロードなどワインディングロードがひろがり〝ライダーの聖地〟ともいわれ、バイクで爽快な走りが楽しめる地域となっている。そのやまなみハイウェイの中継地点ともいえるのが、今回の瀬の本高原の三愛レストハウスのあたり。ここを起点に様々なルートを選択することができ、雄大な景色を楽しむライダーが集まる場所としても知られ、各種ミーティングや新車などの展示会なども開かれるという。施設内にはキャンプ場も併設されている。

クシタニとしては、この場所でコーヒーブレイクミーティングを行うなど馴染みのある場所でもあったようで、九州地方はクシタニの拠点が少ないこともあって、今回のカフェ出店となった。

店舗は黒を基調とした建物で、ガラス張りの店内からは停めた愛車を、雄大な阿蘇の風景をバックにコーヒー片手に眺めることができる。店内も広く、ふんだんに用意されたカウンター席に加え、ソファーとテーブルを備える席も用意されている。

ソファー席の上には大きなクシタニのロゴとともに歴代のレジェンドライダーが着用しレースを戦ったレーシングスーツが整然と展示され、反対の壁面には「KUSHITANI CAFE」のロゴなどが描かれ、中央に立つと天使の羽が生えたような写真をとることもできるウォールを設置。その足元には赤白のゼブラゾーンも用意されるこだわりの壁で、SNSなどで発信するのに最適な記念写真も撮れるものとなっている。

中央のテーブルの上には、様々なライダーがコーナリングの際に削り役目を終えた数多くバンクセンサーが、サインとともに無造作にオブジェとして積まれている。店内には最新の車両も展示されるなど、訪れるライダーの気分を満足させる演出が数多くしかけられている。

提供される飲食物は他の店舗同様コーヒーとホットドッグが主となるが、コーヒーは他のカフェでも提供されている浜松の職人が焙煎したもの。ホットドッグは阿蘇のうまみが凝縮されたソーセージなど地元の食材で構成されており、ここでしか味わえないものとなっている。

普段からライダーが集まる三愛レストハウスだが、オープン当日は朝からさらに多くのライダーが集まり、ずらりと多くの車両が店舗の前に止められた。地元熊本をはじめ、大分、福岡、佐賀、北九州、筑豊、久留米などのナンバーのバイクがみられた。カフェも賑わいをみせ、午前中だけで予想を大幅に超えるホットドッグが出るという状況となっていた。

忙しく対応する店舗のスタッフのなかには、長くクシタニのファンであり、今回のカフェ出店で「是非に」と応募し務めるスタッフもいるそうで、黒を基調とするウェアでカフェ店員として働くスタッフのほとんどがバイク乗りという。

ライダーの聖地で、ライダーのためにつくられたカフェで、バイクに乗るスタッフが働くのが新店舗「クシタニカフェ阿蘇店」である。

画像: 「KUSHITANI CAFE」のロゴが大きく入った店内のウォール

「KUSHITANI CAFE」のロゴが大きく入った店内のウォール

画像: 熊本県・三愛レストハウス内にオープンした「KUSHITANI CAFE阿蘇店」

熊本県・三愛レストハウス内にオープンした「KUSHITANI CAFE阿蘇店」

画像: ゆったりとした店内には車両も展示

ゆったりとした店内には車両も展示

画像: レジェンドライダー達が着用したレザースーツがずらりとソファー席上に並ぶ

レジェンドライダー達が着用したレザースーツがずらりとソファー席上に並ぶ

画像: カウンター席に飾られた削れたバンクセンサー。有名ライダーのものも

カウンター席に飾られた削れたバンクセンサー。有名ライダーのものも

画像: こだわりの焙煎豆を使用したコーヒーと地元の旨みがつまったホットドッグ

こだわりの焙煎豆を使用したコーヒーと地元の旨みがつまったホットドッグ

紙面掲載日:2019年4月26日

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