通天閣で知られる大阪・新世界で大盛況を博した昨年の「シティトライアルジャパン」が、今年も大阪を代表する行楽スポットで5月18日、盛大に開催。会場には多数の観衆が集まり、トップライダーの妙技を大いに楽しんだ。

今大会の会場となったのは、大阪府吹田市にある大阪万博(1970年)開催跡の万博記念公園。前回の公道会場(通天閣本通商店街)から場所を移し、今年は同公園内の広大な敷地に競技コースを特設。パドックテントやブランドブースなども設け、前年より増してスケールアップされた大会とした。観戦料は無料。万博記念公園の入場料(大人250円、小中学生70円)で観ることができた。今年も昨年の第1回シティトライアルジャパンと同じく、MFJ全日本トライアル(TR)国際A級スーパークラスに参戦中の藤原慎也選手が大会実行委員長を務めるなどし、企画・準備からコースプロデュースまで中心となり運営したもの。なお、同大会はMFJ承認としている。

全長150メートルに及ぶレースコースを同公園内広場に設計。コース間にはコンクリートブロックをはじめ、原木や木製パレット、枕木ステアケースなど、各種障害物が盛り込まれた往復路による全7セクションを用意した。

〝バイクトライアルをメジャースポーツに、競技を通じてバイクやモータースポーツの醍醐味をより大勢の人に伝えたい〟という藤原選手の熱い思いのもと、前回を超える規模により都市型大会ならでは見応えある会場で大会は実現された。

競技には、国内最高峰の国際A級スーパークラスで活躍中のトップライダー12人が出場。まず2名1組によるタイムレースで予選のスタート順を決定。コンクリートブロックが立ち並ぶスピードレーンセクションでのバトルは予選前から熾烈な展開。続く予選と敗者復活戦は木製パレットや巨大原木、木製電圧コイルをそれぞれ配した3つのセクションを往路で挑むステージ。全セクションで上位陣がクリーンで通過する高レベルの戦いとなり、走破タイム順で上位6人と、さらに敗者復活戦で2名の計8名が決勝に進出した。

予選後は会場のボルテージも一層高まり、注目の決勝戦へ。計6セクションで争われる決勝ステージは、予選の3セクション(往路)を折り返し、復路3セクションを走破する難所コース。勝ち残った8人のライダーがセクションに挑むたびに、会場は観客の息を呑む静寂の間と、クリーン成否問わず上がる大歓声が繰り返された。

スタート順の違いはあったものの、全選手が優勝を狙える中、暫定首位は後続の予選結果上位選手により更新されるなど、終盤まで拮抗。各選手は厳しい関門も驚がくのテクニックでクリーンを重ね、勝負所は後半セクションに。

やはり決勝ステージにおいて実力の差を見せたのが、全日本TRシリーズ戦の上位選手。特に好調だったのが柴田暁選手で、序盤のスピードレーンから予選まで首位通過。惜しくも決勝は2位だったが、その健闘ぶりは感動を呼んだ。続く3位にはシティトライアル前回大会優勝者で、昨年シーズンまで全日本6連覇達成の小川友幸選手。

そしてシティトライアルジャパン2019優勝の栄冠は野崎史高選手に見事輝いた。予選は4位と出遅れたものの、全日本TR初戦で優勝した勢いをそのままに、逆転Vで表彰台の中央に。前回大会2位で優勝を狙った黒山健一選手は残念ながら6位に終わった。

競技終了後は表彰式なども盛大に行われ、大会は成功裡に幕を閉じた。

画像: 優勝した野崎選手の妙技。観衆見守る中、巨大な人工セクションに挑む

優勝した野崎選手の妙技。観衆見守る中、巨大な人工セクションに挑む

画像: 太陽の塔をバックに記念撮影。競技参加者全員で第2回開催を盛上げた。最前列左が藤原慎也選手

太陽の塔をバックに記念撮影。競技参加者全員で第2回開催を盛上げた。最前列左が藤原慎也選手

紙面掲載日:2019年6月14日

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