国内外の最新自動車・二輪車用整備検査用機器を一堂に集めた実演展示会「第36回オートサービスショー2019」(日本自動車機械工具協会主催)が、5月16日から18日までの3日間、東京都江東区の東京ビッグサイト・青海展示棟で開催。会期中、3万7245人の来場者で賑わった。

同ショーは1948年に「自動車機械工具実演展示会」の名称で第1回がスタート。73年からは現在の名称に変更。70年以上の歴史を持つ国内最大の自動車・二輪車用整備検査用機器実演展示会で、近年では隔年開催となっている。

会場には整備事業者向けの最新自動車・二輪車用整備関連機器・関連サービスを一堂に紹介。各種工具などはもとより、整備リフトに上げられたトラックや、巨大なタイヤを交換するタイヤチェンジャー、洗車機など大型の機器も置かれ、溶接やブラスト、洗浄、塗装などの実演も行われた。

二輪整備機器も

ハイブリッド車や電動車などモーターへのシフトが加速している四輪自動車業界にあって、最近では車線キープや衝突安全ブレーキなどの安全装備も進んでおり、整備業界としても、車載カメラやレーダーの調整を行うためのエーミング機器、絶縁工具などが登場してきているという。主に四輪用の機器が数多く展示されたが、二輪用機器も展示が行われた。

ヤマト自動車(大阪府)のブースには、小型バイクリフトが参考出品。50~125ccの車両に向けたもので、電動油圧ユニットで上昇し、テーブル寸法は1920×520mm。最低位は190mmでスロープが付属し、テーブルが上がるとスロープは格納される。小型ながら300kgまで許容荷重があり、価格は20万円ぐらいを見込んでいるという。通常のものよりも小型で、車両を載せて上げておけば盗難対策にもなると、個人からの問い合わせもあるそうだ。

二輪車の各種特殊工具などを手掛ける興和精機(東京都)のブースでは、二輪用整備機器が数多く展示された。ビード落としのRの角度や、8~21インチのホイールに対応など細かい部分まで二輪車整備へ向けた工夫がなされたタイヤチェンジャーや、二輪車向けバランサー、バイクリフト、オイルドレナーなどに加え、ブレーキやスピードの検査ができるライン形状の二輪診断機なども展示。

同社は、ハンドツールでは「絶縁工具ハンディセット二輪車用」なども出展。絶縁工具の絶縁性点検を実施しているのは同社だけで、欧州統一規格の「EN60900」の認定取得した日本製唯一の工具となっている。また、参考出品として、リアサスペンションを外した車両の整備中の移動に便利な「フルアジャスタブルダミーサスペンション」、ブレーキフルードブリーダーの原理を活用し使用済みオイルフィルターのオイルを抜き取る「オイルフィルターバキュームツール」など現場の声を反映した製品も参考展示された。

会場には、自動車整備関係事業者やガソリンスタンド、自動車・二輪車のメーカーや販売店、機械工具および部品用品の商社やメーカー、官公庁や自動車整備振興会、さらに自動車・二輪車整備専門学校からも教師や学生が訪れ、最新の整備関連製品に熱心に見入る光景が多くみられた。

画像: 賑わう会場

賑わう会場

画像: ヤマト自動車が展示した小型バイクリフト(写真の前輪ホルダーはオプション)

ヤマト自動車が展示した小型バイクリフト(写真の前輪ホルダーはオプション)

画像: 京都機械工具(KTC)はグリップに黒檀を採用した「ネプロス・ラチェットハンドル黒檀」などを紹介

京都機械工具(KTC)はグリップに黒檀を採用した「ネプロス・ラチェットハンドル黒檀」などを紹介

画像: 東日製作所はトルク機器などをはじめ多彩なラインアップを紹介

東日製作所はトルク機器などをはじめ多彩なラインアップを紹介

紙面掲載日:2019年6月7日

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