この運動は、道路交通の安全確保と公害防止を図る一環で1990年から毎年実施しているもので、今年で31回目。特に騒音の原因となっている違法マフラーなど悪質な不正改造車の排除を狙いとしている。
主な活動は──
① 不正改造を「しない」・「させない」ための啓発活動=ポスターおよびチラシなどにより、マスメディア、ウェブサイト、SNS等を利用して、積極的に広報を実施する▽全国のバス事業者の協力によるバス車両への広報横断幕の掲示を行う。
②街頭検査の実施(強化月間中87回を計画)=違法マフラーの装着、車体外にはみ出すタイヤの装着など悪質な不正改造車を公道から排除するため、警察機関、独立行政法人自動車技術総合機構、軽自動車検査協会などと連携した街頭検査を実施し、違反車両に対して整備命令を発令する。
③不正改造車に関する情報収集等=各運輸支局などに「不正改造車・迷惑黒煙情報提供窓口を設置▽寄せられた情報をもとに、不正改造車ユーザーへ改善・報告を求めるハガキを送付するなど、不正改造車の排除のための諸活動に有効活用する──など。
マフラー(消音器)については、道路運送車両法の保安基準第30条に基づいて備えなければならず、また、同31条に基づき触媒を取り外してはならないとされており、騒音低減機構を容易に除去できる製品の装着を禁止している。
不適合事例としては、マフラーの消音機能に関する部品が溶接、リベット等で取り付けられていないもの(マフラーにインナーサイレンサーがボルト止め、ナット止め、接着等により取り付けられており、容易に取り外せるもの)など。
また、新車段階だけでなく、使用過程時にも加速走行騒音の防止要件が適用される。
不正改造車の使用者には整備命令が発令され、不正改造を実施した者に対しては「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられる。
二輪車業界からも日本二輪車普及安全協会(日本二普協)や全国二輪車用品連合会(JMCA)、全国オートバイ協同組合連合会(AJ)などが不正改造防止推進協議会に参画。イメージ悪化につながる要因の一つになっている不正改造の撲滅に向け活動を展開する。