地域でのライダーの模範に
同講習会は、埼玉県内で二輪車交通事故が多発していることから、埼玉県警が、「バイクの日」の8月19日を中心に展開した啓発活動「二輪車安全運転アクションinさいたま」の一環で開催したもの(一部既報)。
16日の講習内容は大きく分けて実技講習、交通安全講話、トークセッションの3部構成。講習に先立ち、主催者を代表して県警交通部交通総務課の本多一美室長が、最近の二輪車交通事故情勢を踏まえた上で、安全操作の誤りや一時停止違反による事故が多い点などを指摘。「今日の講習を通じて、二輪車の特性や正しい乗り方、装備などについてしっかりと学んでいってほしい」旨を呼びかけた。
続いて共催者を代表して埼玉県二普協の田島和雄会長が「今日の講習で自分の技能と二輪車の特性を把握し、地域でのライダーの模範として安全運転を心がけてほしい」旨を述べた。
講習は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として事前検温などが行われたほか、密を避けるため、受講生を午前と午後に分けて開催。当日は猛暑の中、24人のライダーが参加。県警女性白バイ隊SKIPや二推認定二輪車安全運転指導員らからアドバイスを受けながら、基本走行、法令走行および応用走行の安全運転技術向上に努めた。
また、県警交通総務課の本多室長による交通安全講話では、最近の事故情勢を踏まえ、事故防止のためのゆとりある運転などの注意点や、ヘルメットの正しい着用、胸部プロテクターの着用の重要性などが語られた。
事前にしっかり車両をチェックし、感覚をつかむ
トークセッションには、県警交通部交通総務課の満保利光課長補佐、そして埼玉県警に一人しかいない二輪車の技能指導官である交通機動隊の福島正明小隊長、さらにゲストのあやみんことタレント岸田彩美さんの3人で「安全にツーリングを楽しむための心得」をテーマにトークを展開。
岸田さんからはツーリングでのエピソードのほか、「初めて乗る車両は、最初は感覚が分からないので、事前にしっかりと車両のチェックをして、無理をせずに徐々に感覚をつかんでから運転を楽しもうと心がけている」と、安全運転に対する心構えが語られた。
福島小隊長からは、安全にツーリングを楽しむためのポイントとして▽運転前の車両点検▽体調管理▽装備(正しいヘルメットの結着、プロテクター装着)や目立つ服装▽車間距離▽基本の乗車姿勢──といったポイントが示された。
さらに満保課長補佐からは、法律で決まっている車両への積載制限についても説明。特にツーリング時には積載量が増えることが多いことから、「運転の障害になる積載には、気をつけてほしい」旨が強く呼びかけられた。
トークセッション終了後にはサプライズとして、岸田さん私物のライディングウェアが、参加した女性ライダーにプレゼントされた。