NPO法人日本自動車殿堂(藤本隆宏会長)は、「2022日本自動車殿堂・殿堂者(殿堂入り)」4氏、「2022日本自動車殿堂・歴史遺産車」4車、「2022〜2023日本自動車殿堂イヤー賞」4賞(カーオブザイヤー、インポートカーオブザイヤー、デザインオブザイヤー、テクノロジーオブザイヤー)を決めた。二輪車では「歴史遺産車」にスズキGSX1100S KATANA/GSX750Sが選ばれた。2022年11月15日には表彰式典が学士会館(東京都千代田区)で開かれた。

同法人では、▼日本自動車殿堂・殿堂者(殿堂入り=日本における自動車産業・学術・文化などの発展に寄与し、豊かな自動車社会の構築に貢献した人々▼同・歴史遺産車=自動車産業や自動車交通および自動車文化の発展に貢献した、歴史に残すべき自動車(乗用車、二輪車、三輪車、商用車、競技車両、特殊用途自動車など)▼同・イヤー賞(4部門)=1年間(今年度は21年10月16日~22年10月15日)に日本市場で発表・発売されたマイナーチェンジを含まない新型乗用車の中から、最も優れた乗用車──を毎年選定している。

今回二輪車で「歴史遺産車」に選ばれたスズキGSX1100S KATANA/GSX750Sは、「日本刀」をイメージしてデザインされたモデルで、欧州市場をはじめ日本でも高く評価され、スズキブランドの確立とシェアの拡大に貢献、世界の二輪車市場で新しいジャンルを切り拓いた歴史的名車であるということで評価された。

画像: 「2022年自動車殿堂・歴史遺産車」に選ばれたスズキGSX1100S KATANA(写真)/GSX750S

「2022年自動車殿堂・歴史遺産車」に選ばれたスズキGSX1100S KATANA(写真)/GSX750S

スズキKATANAの受賞者を代表して、表彰状とトロフィーを手渡されたスズキの伊藤正義常務役員は「このような名誉ある賞を頂き、感謝申し上げる」と述べた(あいさつ概要は別掲)。

画像: スズキKATANAの歴史遺産車受賞を受け出席したスズキの伊藤常務役員

スズキKATANAの歴史遺産車受賞を受け出席したスズキの伊藤常務役員

四輪で歴史遺産車に選ばれたのは▼筑波号(1934年)=わが国最初の前輪駆動小型乗用車として130台が製造。前輪駆動車は世界の乗用車の主流であり、日本においてはその嚆矢となった歴史的名車▼ニッサンフェアレディZ(1969年)/ダットサン240Z(1970年)=米国市場が求めるスポーツカーとして登場、国内外で高く評価され、モータースポーツでも活躍、約9年間で世界販売52万台を記録した歴史的名車▼トヨタプリウス(1997年)=ハイブリッドシステムを搭載した世界初の量産乗用車として販売され、その後の環境対応技術の先駆けとなり、燃費の向上、二酸化炭素の排出削減において技術的方向性を指し示した歴史的名車──の3車。

「2022日本自動車殿堂・殿堂者(殿堂入り)」では▼山羽虎夫氏(1874~1957年/国産初の蒸気自動車を製作)=自動車大国日本の端緒を開く▼中村健也氏(1913~98年/初代クラウン開発主査)=トヨタの純国産乗用車開発・量産の道を拓く▼増田忠氏(1923~98年/元日産自動車第二設計部長 元愛知機械工業取締役設計部長)=国産初の御料車や日産初の前輪駆動車の開発を推進▼篠塚建次郎氏(1948年~/ラリードライバー)=モータースポーツ発展に寄与した日本人初の国際ラリー総合優勝者──の4氏が選出された。

画像: 日本人初の国際ラリー総合優勝者の篠塚建次郎氏は「2022日本自動車殿堂・殿堂者」に

日本人初の国際ラリー総合優勝者の篠塚建次郎氏は「2022日本自動車殿堂・殿堂者」に

「2022~2023日本自動車殿堂・イヤー賞」(4部門)を受賞したのは▼日本自動車殿堂・カーオブザイヤー(国産乗用車)=「日産サクラ/三菱eKクロスEV」および開発グループ▼同・インポートカーオブザイヤー(輸入乗用車)=「メルセデス・ベンツEQS」およびインポーター▼同・カーデザインオブザイヤー(国産・輸入乗用車)=「トヨタクラウン(クロスオーバー)」およびデザイングループ▼同・カーテクノロジーオブザイヤー(国産・輸入乗用車)=「ドライバーサポートと緊急時対応の技術:マツダCX-60」および開発グループ──だった。

画像: 表彰式典の様子

表彰式典の様子

「KATANAミーティングは毎年開催していきたい」伊藤スズキ常務役員

「自動車業界で非常に権威のある日本自動車殿堂歴史遺産車に選定いただき、御礼申し上げる。

GSX1100S KATANAは、1980年のドイツのケルンショーに出品して81年に輸出を開始したモデルとして販売を開始した。日本刀をモチーフとした斬新なデザインで注目を集めたモデルだ。その後、全世界で好評を博し、日本では94年に発売された。2000年には生産を終了したものの、今でも世界中で多くのKATANAファンにご愛用頂いている。

そのデザインを踏襲したGSX750Sだが、82年に国内で販売して本格的なロードスポーツモデルとして切り開いてきた。さらにKATANAシリーズは650cc、400cc、250ccと幅広く展開して多くのユーザーを獲得している。

コロナ禍でなかなか開催できなかったKATANAミーティングを22年9月に浜松で開催した。全国より北は東北、南は九州から合計約1100台・1400人のKATANAファンに集まって頂き、盛大にKATANA祭りを開催させて頂いた。私も多くのKATANAを見て非常に感無量だった。今後もKATANAファンの皆様のために毎年開催していきたい。

これは私事だが、私がKATANAを初めて見たときの個人的な感想は、デザインが非常に斬新で、当時いい意味でショックを受けたのを覚えている。

そして19年には、現代的なスタイリングに往年のGSX1100S KATANAのエッセンスを盛り込んだり込んだ新型KATANAを販売した。今回歴史遺産車に選んで頂いたGSX1100S KATANAを知らない若い世代にも評価して頂けるよう、最新バイクの性能を持ちオリジナルKATANAをアップデートしたデザインに仕上げている。今回の受賞をきっかけに、さらにKATANAファンが増えることを期待している」

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