同運動は、広く国民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに、国民自身による道路交通環境の改善に向けた取組を推進することにより、交通事故防止の徹底を図ることを目的にしている。主催は内閣府や警察庁などの関係省庁や地方自治体、関係団体などで、協賛に156団体が名を連ねる。
同運動の重点項目には、全国重点に①子どもを始めとする歩行者の安全の確保㈪横断歩行者事故等の防止と安全運転意識の向上②自転車のヘルメット着用と交通ルール遵守の徹底──を掲げ、参加・体験・実践型の交通安全教育や広報啓発活動、街頭での交通安全指導や保護・誘導活動を実施する。そして都道府県の交通対策協議会等は、前記3つの全国重点のほか、地域の交通事故実態等に即して必要があるときは、地域の重点を定めることができる。
東京都・警視庁
地域重点に「電動キックボードのルール遵守徹底」「二輪車交通事故防止」
東京都/首都交通対策協議会は、警視庁、各区市町村をはじめとする関係機関・団体と連携して、同運動を実施中だ。
東京都の交通事故防止対策スローガンは「世界一の交通安全都市TOKYOを目指して」。全国重点3項目に加え、東京都の地域重点項目として、昨年の「二輪車の交通事故防止」に加え、「電動キックボード等の交通ルール遵守の徹底」も行うことにした。二輪車については、ヘルメットの正しい着用の徹底とプロテクター着用の促進など、電動キックボードについては、利用者・販売店に対する広報啓発を行う。
ポスター・リーフレットの配布、大型ビジョンやデジタルサイネージを活用した交通安全啓発動画放映、小学校等での歩行者シミュレータを活用した交通安全教室の実施などを展開し、車や自転車、歩行者等に対する交通ルールやマナーの遵守を呼びかける。
警視庁では交通安全広報官として、タレントの井上咲楽さんとお笑い芸人のCOWCOW(多田健二さん・善しさん)を起用。ポスターや警視庁公認交通安全情報サイト「TOKYO SAFETY ACTION」で安全運転を呼びかける。
大阪府
地域重点は前年に引き続き「二輪車交通事故防止」
大阪府/大阪府交通対策協議会でも同運動を精力的に実施。前年に続き、今年も「二輪車の交通事故防止」を地域重点に掲げ、二輪車ユーザーなどに向けた交通安全啓発活動を活発化させている。
大阪府では、広く府民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けるとともに、府民自身による道路交通環境改善に向けた取組の推進により、交通事故防止の徹底を図ることを目的にしている。
大阪府では全国重点項目に加え、「二輪車の交通事故防止」を地域重点とし、ライダーに向けて㈰車列のすり抜けや無理な追い越しなど、事故に繋がる恐れのある危険運転の防止①交差点通行時は無理に右折してくる車両がある場合、特に対向車両の動きへの注意喚起②ヘルメットと胸部プロテクター等の正しい着用──を推進事項に挙げている。