3月下旬、東京モーターサイクルショーの開幕前日、台湾のキムコ(アレン・コウ会長)は、乗り物のインターネット化であるIoVサービス「Noodoe(ヌードー)」を日本で発表した。専用アプリケーション(アプリ)を入れたスマートフォン(スマホ)とヌードーを搭載した車両をつなぎ、車両のメーターパネルの着せ替えや目的地の天候確認、近隣情報、eメールなどの通知を表示できるようにした。

ヌードーは3つのツール、スマートメーターとスマホ専用アプリ、ハンドルコントローラーで構成される。スマホに専用アプリをダウンロードし近距離無線通信を使いダッシュボードとインターネットを接続するもの。ユーザーはハンドルに備えたスイッチでインターネットからの情報を簡単に操作できるという。

主な機能としては、各情報を表示する際に好みのデザインで表示できる。クラウドから好みの表示パネルのデザインを選択することや、好みの写真をバックパネルに表示することも可能で、自分のスマホに保存されている写真にも変えられる。

現在の気象状況や目的地の気象情報なども表示できる。スマートコンパス機能では、ユーザーを中心に近くのキムコディーラーやガソリンスタンドなど役に立つポイントも表示。目的地までの方角と距離を表示する他、ユーザーは仲間などのグループを設定し、ダッシュボード上に互いの位置の表示もできるという。

通知の機能では走行時にスマホに届いたeメールやSNSなどの着信を知らせ、停車時には届いた情報内容を表示することができるという。その他、駐車した場所を記録し、モバイルアプリを使用して駐車場所を特定できる機能も。ヌードーはライダーの輪を形成するグローバルソーシャルネットワークとしている。

同社では今年上半期より市場へ投入。同社最高峰機種の「AK550」に標準装備する他、125cc新型車などにオプションで搭載。日本市場での投入は来年以降になりそうだ。

アレン・コウ会長 「ライダー中心」で日常ニーズを満たす

発表の場でコウ会長は現在の自動車や二輪車産業で採用されるIoVを取り上げ、いずれも機能性が高いものの、多くは四輪車のドライバー主体のシステムで「スクーターは乗用車ではない。(乗車中の)スクーターライダーと、乗用車ドライバーの考えは全く異なる。スクーターライダーの立場に立って、ライダーの常識になるような再考を生みだすことが必要」とした。

その上でヌードーは「ライダーを中心に置くスマートなスクーター体験」を提供するものと強調。「キムコに近づく瞬間から、移動中、駐車時、帰宅時など、どんな詳細も注意して考え抜かれている。信号待ちの時でも退屈な瞬間が楽しくなる。ヌードーは超越的な技術を駆使して、ライダーの日常生活のニーズを満たす」などと特徴を述べた。さらにヌードーは「単なるA地点からB地点に移動することだけではなく、自己表現や独創性、共有、帰属感、社交を楽しめる。世界中の人々は場所や言語を問わずヌードーを通して、世界中のライダーにつなげ、新しいコミュニティーを生みだす。ヌードーはライダーの世界を一つの輪にするグローバルソーシャルネットワーク」などと強調した。

画像: 「Noodoe」を説明するキムコのコウ会長

「Noodoe」を説明するキムコのコウ会長

紙面掲載日:2017年4月21日

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