二輪では、ロードレース世界選手権モトGPクラスで16年、17年と二年連続チャンピオンのマルク・マルケス選手をはじめ、ロードレース、モトクロス、トライアルの各カテゴリーから人気のライダーが勢ぞろい。
四輪では、フォーミュラ・ワンに参戦中のストフェル・バンドーン選手、今シーズンからスーパーGTにフル参戦することを公表したジェンソン・バトン選手、17年にインディ500で日本人初の優勝を果たした佐藤琢磨選手ほか多数のドライバーが参加し、同社のレース活動の幅広さを象徴するかのようだった。
二輪の主な参加ライダーは次の通り。
▼FIMロードレース世界選手権▽マルク・マルケス▽ダニ・ペドロサほか▼FIMモトクロス世界選手権▽ティム・ガイザー▼AMAモトクロス選手権▽富田俊樹▼FIMトライアル世界選手権▽藤波貴久▼MFJ全日本ロードレース選手権▽高橋巧――ほか▼MFJ全日本モトクロス選手権▽山本鯨──ほか▼MFJ全日本トライアル選手権▽小川友幸
イベントのオープニングを飾るセレモニーでは、同社の八郷隆弘社長があいさつに立った。
「2017年シーズンを振り返ると、二輪ではトライアルで前人未到の11連覇を獲得することができた。そしてMotoGPでも2年連続でチャンピオン獲得で、コンストラクターとチームチャンピオンという3冠をとることができた。また、国内選手権でもロード、モトクロス、トライアルと3冠を獲得することができた。本当に充実した1年間だったと思う。皆様のご声援本当にありがとうございます。
今後もホンダはモータースポーツにこだわり、勝つことにこだわり、全力をあげて挑戦をしていくので皆様ご声援をこれからもよろしくお願いします」と1年を振り返り、感謝の言葉を述べた。
多彩な企画目白押し
イベント当日は、季節柄、冷え込みの厳しい朝となったが、6時台には既に多くのファンが集まり、開場を待ち構えていた。
開場後は多彩な企画がツインリンクもてぎの至るところで行われた。迫力のあるデモンストレーション走行はもちろん、サイン会やトークショーなど、ライダーとファンとの交流の場も設けられた。
世界生産累計1億台を記念して行われたスーパーカブによるエキシビションレースでは、11人のライダーほか四輪ドライバーらがカテゴリーを超えたバトルを繰り広げた。出場ライダー・ドライバーは、チームのカラーリングが施された特別仕様のスーパーカブで疾走。途中、ウイリーなどのファンサービスが出る度に、観客席から歓声が沸いた。
ユーザー参加の企画も
イベントでは、憧れのライダー・ドライバーの走りを間近で見られるだけでなく、ユーザー参加型の企画も多数盛り込まれていた。
RC213V-Sのオーナーによる「RC213V-Sオーナーズ・ラン」もそのひとつ。オーナー4人が参加し、伊藤真一選手の先導でロードコースを2周。
今回初めてオーナーズ・ランに参加した、二輪販売店「銀色バイク(山口県周南市)」の店長坂井貞夫さんは、走行を終えたあと、「他のオーナーさんと一緒に走る機会も貴重だし、天気にも恵まれ最高だった」と話す。
通学用バイクの整備からレーシングマシンのチューニングまで幅広く取り扱っているという坂井さんの店では、自身が所有するRC213V-Sも置いてあり、顧客に乗ってもらうこともあるという。
坂井さんは「売り物ではないが、こういうバイクに仕上げますよというのを伝えるために乗ってもらっている。RC213V-Sは、自分が今までずっと目指してきたバイクと方向性が近いと感じられるのが、すごく嬉しい」と語った。
紙面掲載日:2018年2月9日