このほど、スマートデバイスと車載器とをつなぐアプリケーションシステムの発展を目的とした「スマートデバイスリンク コンソーシアム(SDLC)」の日本分科会が設立されることとなり、設立に関する発表会が、10月27日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で行われた。

東京モーターショーのテーマ展示会場で発表/二輪3社が加盟

発表会は、東京モーターショーのテーマ展示であり、未来のモビリティ社会を体験する「TOKYO CONNECTED LAB 2017」の会場内で行われ、まさしくイベントのテーマに沿った内容であった。

当日は、同会に加盟する企業の一部から次の代表者が登壇した。

▽SDLC バイスチェアマン=村田賢一▽トヨタ自動車 常務役員=山本圭司▽日産自動車 本部長 =藤巻大典▽マツダ 執行役員=工藤秀俊▽ダイハツ工業 専務執行役員=星加宏昌▽三菱自動車工業 執行役員=鳥居勲▽スズキ 取締役技監=本田治▽ヤマハ発動機 取締役上席執行役員島本誠▽川崎重工業 執行役員=堀内勇二▽パナソニック 執行役員=上原宏敏▽LINE 取締役CSMO=舛田淳

はじめに、村田バイスチェアマンからSDLCの概要や設立の目的などについて説明が行われた。

SDLCは、スマートデバイスリンク(SDL)の普及・発展を目指すために、FORDとトヨタ自動車によって米国で設立されたコミュニティ。今年の10月時点で11社の車両メーカーが加盟し、うち、3社が二輪メーカーとなっている。

SDLとは、スマートフォンなどを代表するスマートデバイスと車載器とをつなぐアプリケーションシステムで、アプリケーションを介してデータなどを送受信することで、車載器から“安全に”操作ができるという。

日本分科会の設立は、日本市場でSDLの活動を立ち上げ、発展させることを目的としたもの。車両メーカーは9社、車載器機関連企業はパナソニックほか、アプリ・サービス関連企業としてはLINEほか、といった多数の参加が見込まれている。

村田氏は、日本分科会の設立に当たり、「日本市場のOEMに多く参加していただいているので、SDLサービスをしっかりと提供していく。日本市場向けSDLサービスを提供する機能を搭載した車両や車載器の発売、SDLに対応したアプリケーションの配布を2018年から開始される予定」と説明した。

その後、登壇者からあいさつが述べられた。二輪関係企業では、スズキから本田治取締役技監、ヤマハ発動機から島本誠取締役上席執行役員、川崎重工業から堀内勇二執行役員があいさつに立った。

スズキの本田氏
「私どもは、四輪だけでなく二輪もわずかながらやらせていただいている。ライダーは1人で走っているが、二輪こそ、たくさんの人と連絡を取りながら、楽しく会話しながら走りたいという乗り物だと思う。そういう点では私どもは二輪と四輪の両方をやっていることを生かし、SDLCのお役に立てればと考えている」

ヤマハ発動機の島本氏
「雨、スペース、振動など色々な制約もあり、モーターサイクル業界は、四輪各社に比べハードの提供がかなり遅れていると認識している。二輪でも、スマートフォンを使ってつながることを強力に進めていきたい。四輪メーカーのノウハウも教えていただきながら我々の開発を加速することができたらと考えている」

川崎重工業の堀内氏
「SDLは、カワサキとしてはどちらかというと苦手な分野ではあるが、あらゆることに挑戦するということを目的として加盟させていただいている。お客様に利便性の高いアプリを提供したり、豊かなモーターサイクルライフの提案をしたりというところで、当社の掲げるライディオロジーの世界を広げていきたい」

画像: SDLCの村田賢一氏

SDLCの村田賢一氏

画像: スズキの本田治氏

スズキの本田治氏

画像: ヤマハ発動機の島本誠氏

ヤマハ発動機の島本誠氏

画像: 川崎重工業の堀内勇二氏

川崎重工業の堀内勇二氏

画像: 左からトヨタ自動車常務役員・山本圭司氏、日産自動車本部長・藤巻大典氏、マツダ執行役員・工藤秀俊氏、ダイハツ工業専務執行役員・星加宏昌氏、三菱自動車工業執行役員・鳥居勲氏、スズキ取締役技監・本田治氏、ヤマハ発動機取締役上席執行役員・島本誠氏、川崎重工業執行役員・堀内勇二氏、パナソニック執行役員・上原宏敏氏、LINE取締役CSMO・舛田淳氏

左からトヨタ自動車常務役員・山本圭司氏、日産自動車本部長・藤巻大典氏、マツダ執行役員・工藤秀俊氏、ダイハツ工業専務執行役員・星加宏昌氏、三菱自動車工業執行役員・鳥居勲氏、スズキ取締役技監・本田治氏、ヤマハ発動機取締役上席執行役員・島本誠氏、川崎重工業執行役員・堀内勇二氏、パナソニック執行役員・上原宏敏氏、LINE取締役CSMO・舛田淳氏

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