同イベントは、日本初の国際福祉機器展示会として毎年開催されており、いまやアジア最大規模に達しているという。今年の開催では、14カ国1地域から約500の企業・団体が最新福祉関連機器を紹介した。
この中で、二輪車メーカーでもあるホンダ、ヤマハ発動機、スズキも、福祉車両・関連機器のカテゴリーでブース出展を行った。
ホンダブースでは、福祉車両を中心に展示。7月に発売の新型軽乗用車「N-WGN」(エヌワゴン)の助手席回転シート車をはじめ、N-BOX、FREED+などの福祉車両仕様車を展示。手足に障がいがあっても運転を可能とするテックマチックシステムなどの運転補助装置も体験できるかたちで展示。このほか、陸上競技用車いす「翔〈KAKERU〉」の展示や、ホンダ歩行アシストの体験などが行われた。
ヤマハ発動機は、電動車いすと電動アシスト車いすを展示。ブース内で車いすの試乗コーナーを設け、来場者に性能の体験も行った。
電動アシスト車いすは、ヤマハの電動アシスト自転車PASの技術に基づくモデル。完成車もあるが、車輪とアシストモーターなどからなる車いす用電動アシストユニット「JWX-2」は、既存の車いすを電動アシスト化できるユニットで、使い慣れた車いすをより扱いやすいモデルへと変化できる。JWX-2採用のモデルはブースで試乗も行われ、来場者はアシストのオンとオフによる大きな違いを体感したようだ。ヤマハの車いすは、アクセサリーも豊富で、このほど発売となった車いす用ディズニーキャラクタースポークカバーも展示された。
スズキのブースでは、エブリィやワゴンRの福祉車両ウイズシリーズ数種にセニアカーを展示。セニアカーはブース内での試乗も行われた。セニアカーの「ET-4D」は同ET-4Eからの新型となるモデルで、バッテリーの容量アップ、前部バケットの採用などが行われている。高齢者による自動車事故などの増加により運転免許の返納などが話題となっているが、セニアカーは返納後の足としても問い合わせが増えているという。スズキの四輪ディーラーでは四輪車とともに、ショールームにセニアカーが展示されている事例も多いそうだ。
紙面掲載日:2019年11月8日