クリント・イーストウッドといえば、ハリウッドの世界的な大スターであり大監督である。なんと御年86歳だが、まだまだ意欲的に映画製作に挑戦している。最近では「ハドソン川の奇跡」が話題を呼んでいる。

イーストウッドはTV映画「ローハイド」(1959年放映開始)からスタートし、マカロニウエスタン「荒野の用心棒」で広く注目を集め、ついに「ダーティハリー」で世界的大スターとなった。

イーストウッドは西部劇育ちだから、馬に乗るのはうまいが、意外と映画の中でのバイクシーンも多かった。記憶に残っている作品を列挙してみよう。

映画「マンハッタン無宿」(1968年)では、保安官役のイーストウッドが、トライアンフで逃げる犯人を、これもトライアンフで追跡し捕まえる。大きな公園の中を逃げ回るトライアンフ、追うトライアンフ、なかなかスリリングである。そして、この映画が、傑作「ダーティハリー」につながっていくことになる。

シリーズの「ダーティハリー2」(1973年)では、刑事ハリー・キャラハンが私的制裁を続ける白バイ警官を逮捕しようと、白バイによるアクションシーンがある。この時の白バイは、ハーレーダビッドソンではなく、すべてモトグッツィである。

「荒鷲の要塞」(1968年)では、アメリカ陸軍レンジャー部隊のイーストウッドが、アルプスの麓の町でドイツ軍から奪ったサイドカーを操縦して逃げるシーンがある。ドイツ軍のサイドカーだから、水平対向エンジンのBMWだと思われる。助手席にはイギリス軍情報部員役のリチャード・バートンが乗っている。

最後にバスが銃弾で穴だらけになるシーンが話題となった「ガントレット」(1977年)では、刑事役のイーストウッドが暴走族からハーレーダビッドソンを奪い、後ろにソンドラ・ロックを乗せて砂漠地帯の荒れ地を走り抜ける。

二輪車新聞 元編集長 小川孝

This article is a sponsored article by
''.