考え方が変われば、行動が変わる。このことは、多くの者が経験しているのではないか。失敗に打ちひしがれて落ち込んでいる時には、何も考えたくなくなり、従って行動も活性化しない。
しかし、「これではだめだ」「このまま野垂れ死にできない」と思うようになると、一気に現状から脱皮するための行動をとり始める。まさに考え方が変わった瞬間だ。結果として具体的に行動が変わる。
行動が変われば、新しい行動がもたらす気持ちの変化を呼び、変化が第三者には態度の変化として映る。態度が変われば、他人も態度の変化を認めてくれれば、それによって人生が変わる。
落ち込んだままに過ごす人生からは、希望に満ち満ちた表情が現れないし、人も好ましい評価はしてくれない。変わることに真剣に意識し取り組めば、変わるために良い知恵が出る。これが中途半端だと愚痴が出て、行動の変化も中途半端で終わるため、人の好評価にもつながらない。
いい加減だと、人も積極的には評価してくれない。結果、本人も言いわけが目立つようになる。変わるためにも真剣になろう。真剣だといい知恵が生まれるという好循環がもたらされる。
※2018年4月27・5月4日付け号「一字千金」掲載
プロフィール
奥井俊史氏 (おくい・としふみ)
1942年大阪府生まれ。65年トヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)入社。75年より東南アジア市場の営業を担当し、80年トヨタ北京事務所の初代所長に就任。83年より中近東市場で営業担当。90年にハーレーダビッドソンジャパン入社、91年に同社社長に就任し、19年間に数々の施策を展開し日本での大型二輪市場でトップブランドに育て上げた。09年より現職。