この夏、骨伝導を活用したこれまでにないヘルメット装着型音楽システム「addSound」の予約注文が開始された。(一次販売は10月末に終了)。開発したのは(株)あおごちの山田斉社長。昨年7月、同製品のクラウドファンディングに挑戦したところ、一気に資金が集まり、製品化して注文受付を開始するや予定数が即完売した。

山田社長はカワサキニンジャZR-7、ヤマハFZ750、SEROW他に乗り、プロダクションレース経験もある大のバイク好き。大企業のエンジニア職を捨て、「自分が創りたいと思ったものを創る」と、自らベンチャー企業を立ち上げた。

「世の中にないモノを創りたい」「好きなバイクに楽しく乗りたい」という想いが、これまで存在しなかった、まったく新しいライダー向けサウンドシステムを生み出した。

画像: あおごちを立ち上げて4年目。「妻も同じエンジニアなので、思いを理解してくれています」

あおごちを立ち上げて4年目。「妻も同じエンジニアなので、思いを理解してくれています」

──addSoundを開発したきっかけは。

「自分自身バイク乗りなので、インカムを使って走行中に音楽を楽しんでいました。でも音量を上げていくと周囲の音が聞こえなくなったり、大音量で疲れてしまうといった不満がありました。さらに、耳が痛くなってインカムそのものを使うのが苦痛になってきたのです」

「元々は会社員(セイコーインスツル・システム開発部)などメーカーで、エンジニアとして20年以上働いていました。ブルートゥース端末の商品企画もプレゼンしましたが、一般コンシューマー向けではなく、バイク専用ということでなかなか採用されません。そんな時、たまたま早期退職者の募集があり応募しました。以前から心にあった、『自分が創りたいと思ったものを創る』という思いを実現させたかったのです」

──安全を最優先項目に掲げ開発したとのことですが。

「ライディングしている時、走行中に外部の音が聞こえない状況になりかねないことや、音量調整等の際、グローブをはめた手でボタンを探すといった行為が、危ないと感じていました。試作品を作っているうちに、骨伝導スピーカーを転用してヘルメットに装着すると、ヘルメットそのものがスピーカーになり、走行中でも周囲の音が聞こえることに気が付きました。まるで、オープンカーを運転しながら、オーディオを聴いている感じです。これなら安全です」

「製品作りの方向性は決まりました。もっと外部の音を聞こえるようにするために、センシング技術を使いました。加速度センサーとマイクセンサーを埋め込むことによって、速度と外部音量に応じて音量を自動的に変えることができるようにしたのです。ヘルメットを脱いで一定時間経過すると電源は切れます。ヘルメットをタップするだけで音楽の再生/停止や電話の通話、音声アシスタントの起動も可能です。安全を考えると、走行中のライダーには、なるべく余計なことをさせたくなかったのです」

──昨年(7月31日~10月30日)実施したクラウドファンディングでの反応は。

「オンライン系メディアで紹介されるや一気に目標金額に達成することが出来ました。支援してくれたのは、40歳代以上の人が75%で、全員ほぼ男性です。現役のライダーで、経済的に余裕のある人でしょうか。狙い通りでした」

──今後の製品展開や開発中のアイテムは。

「来春、専用マイクをリリース予定です。さらに、Siriなどの音声アプリに対応し、走りながら操作や地図検索などが出来るような、ライディング中の各シチュエーションに対応するアプリの開発も進めていきます」

「音楽を聴きながら走っているとオートバイはスピードを出さなくても楽しいということがよくわかります。心に余裕が生まれて、エンジン音や周囲の音までがBGMとして聴こえ、心底ライディングを楽しめるのです。addSoundを手始めとして、今までにない新しい楽しさを、多くのライダーに提供し続けたいと思っています」

▼ヘルメット装着型音楽システムaddSound▽オープンプライス▽シーン別イコライザー、取り付けプレート他付き▽防水仕様(IPX5相当)※1次発売は完売。年内に2次発売を予定。
あおごち▽住所=千葉県松戸市小山138-25▽TEL=050・3691・8421

画像: カラーは黒と白の2色。今後カラーオーダーに対応する計画も

カラーは黒と白の2色。今後カラーオーダーに対応する計画も

画像: すべてをオリジナルで作りあげる。設計担当者の机上は試作パーツの山

すべてをオリジナルで作りあげる。設計担当者の机上は試作パーツの山

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