福井県オートバイ事業協同組合(AJ福井/出口幸宏理事長、組合員数12)はこのほど、福井県警察本部と「災害時等における車両提供等に関する協定」を締結し、4月より運用を開始した。警察との防災協定は全国のAJ単組で初の試み。
画像: 協定締結式で。福井県警の丸山本部長(左)とAJ福井の出口理事長

協定締結式で。福井県警の丸山本部長(左)とAJ福井の出口理事長

被災情報収集活動に役立て

協定では大規模な災害発生時などに、同組合が二輪車を県警の要請に応じて貸与。二輪車に乗車した白バイ隊員らが被災地を訪れ、救援活動とともに安否確認や道路状況の把握など様々な被災情報の収集を行い、災害支援活動に広く役立てる。

今年1月の能登半島地震を受け、県内災害時の二輪車有効活用などAJ福井による福井県警との協定協力への申し出に、県警も大規模災害時等での支援活動が円滑に遂行できる取り組み策として積極的に応えたもの。特に隣県で発生した能登半島地震での二輪車(オフロードバイク隊等)による災害支援活動への貢献は福井県警も知るところであり、その重要性が一層高まった時期での今回の協定締結となった。

提供車両は125cc超~250cc以下で、機種は悪路・狭路に強く、走破性の高いオフロードモデルが最適車とされ、上限6台まで車両の同時提供が可能。車両の引き渡し(または返却)は組合販売店で行われ、県警との協議で店舗外も可能に。貸与期間は5日間で、協議のうえ延長できる。運転手は白バイ隊員など県警職員に限定する。また、次に挙げる費用は県警が負担する。提供中の燃料代等、業務に必要な費用▽任意保険の費用▽返却時に現状回復に係る費用。

なお、3月13日には県警本部で、協定締結に関わった警察や福井運輸支局、AJ福井の関係者らが出席する中、協定締結式を挙行。丸山潤県警本部長とAJ福井の出口幸宏理事長が協定書に調印し、協定が結ばれた。

締結式では丸山本部長があいさつし「AJ福井様にご提供頂くオフロードバイクにより、救助活動や行方不明者の捜索、安否確認、その他情報収集活動などにしっかりと活かしてまいりたい」などと述べた。また、AJ福井の出口理事長は「有事に対し、オートバイの機動力や利便性は高く、早期の情報収集など様々な場面で有効活用ができるものと確信している。万が一、災害が発生した際には、オートバイの活用が被害を少しでも抑えられ、有意義なものになればと心から願っている」と話し、今回の協定が全国(AJ単組)にも今後広がっていくことを期待したいとも語った。

画像: 協定締結式の様子

協定締結式の様子

画像: 協定締結式出席者ら

協定締結式出席者ら

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