
BRPジャパンの西カントリーマネージャー
「コロナ流行期の需要増を受けて生産・入荷を増やした結果、23年モデルの在庫が残ってしまった。その販促を続ける一方で、新型をフックにしたプロモーションも必要であったが、新製品の国内入荷が7月と出遅れた。結果として年間を通じて苦戦することに」
「25年3月にはしっかり新製品を入荷できるよう、生産台数の調整から進めている。あわせて試乗会やオーナーズミーティングなど、イベントをよりよく運営するため社内で議論している。基本中の基本だが、これを徹底するということ」
24年の活動として好感触だったのは、9月に滋賀竜王で開催した「Can-Amオーナーズミーティング2024」と、10月に南箱根で開催した試乗会だ。

竜王で開催したオーナーズミーティングの模様
「Can-Amオーナーズミーティングには過去最高の228人が集まり、圧巻の光景に。中には70台ほどの大所帯で走って来られたディーラー様も。『Can-Amに乗っていてよかった』と実感していただくため、今後もよりよいイベント運営に努める」
「試乗会には6台を用意し、それぞれ60分ほどじっくり乗っていただいた。やはりお客様に『見て、触って、乗っていただく』機会は重要。これも増やしていきたい」
いずれのイベントも販売網との連携が欠かせない。ディーラーは現在、全国23店舗。それぞれを「ブランドを体験できる空間」「製品に触れる場」としてしっかり造り込んでいきたい。「ポテンシャルの高いディーラーに経済的なサポートもできれば」と、旗艦店の開発に意欲を見せる。
リバーストライクという大型製品には、相応の駐車スペースも必要。自ずとユーザーは経済的に余裕のある人々が主となる。そのため販売促進にあたっては、例えば車両価格の割引キャンペーンなどは有効ではないだろうと考えている。
「Can-Amを手に入れることで、どのような価値、楽しみが得られるかが大事。ワクワク感を膨らませることだ。それも単発ではなく、継続的に働きかけねば」
SNSを通じてCan-Amのウェブサイトを訪れてもらう仕掛けも必要だ。「そうしたことにも愛情と費用をかけることができていなかった」とし、マーケティング費用の確保にも奔走する。なすべきことは山積しているが、基本を徹底できた先の構想も頭にあると、西氏は目を輝かせる。