バイク王&カンパニー(東京都世田谷区、澤篤史CEO 以下バイク王)と、プレミアグループ(東京都港区、柴田洋一社長)との合弁会社RIDE&LINK株式会社が、5月15日にサービスを開始した。新会社が二輪事業者向けサービスとして打ち出す『バイクプレミアクラブ Supported by カープレミア』(以下バイクプレミアクラブ)への反響と展望は。代表取締役・薄井祐二氏に聞いた。

『バイクプレミアクラブ』サービス全体像
東京・六本木一丁目のアークヒルズサウスタワー。東証プライム上場のプレミアグループ東京本部内に、RIDE&LINKは拠点を置く。プレミアグループの土屋佳之氏と共同代表を務める薄井氏は、自身を含む6人体制で二輪車販売店への営業活動を展開しているところだ。
「バイクプレミアクラブのサービス内容をご説明すると、約9割が入会の意向を示してくださる。現時点で約60店舗。バイク王の約80店舗を合わせると140店舗ほどの入会申し込みがあり、27年3月末までの目標は達成したところだ」
バイクプレミアクラブの会員制度には、月会費税込2万2000円のゴールドと、会費無料のシルバーという2種類がある。27年3月末までは全て無料としており、現在はほぼ全店舗がゴールド会員。4月以降いかに多くがゴールド会員として残るかが重要だ。会員サービスを絶えず改善し、新たなサービスを追加していく。
バイクプレミアクラブ会員向けサービスは、共有在庫プラットフォーム『モトマーク』、『二輪車専用オートローン』、有料保証『カープレミア故障保証』が三本柱。これらで販売店の収益機会を拡大していく構想だ。
モトマークは会費無料のシルバー会員も利用可能。取引手数料は購入額の5%(上限5万円)発生する。

共有在庫プラットフォーム『モトマーク』TOP
「このプラットフォームに、まずは年間約10万台にのぼるバイク王のユーザー買取在庫から掲載している。オークション出品前に業販価格で掲出し、会員メリットにつなげる」
業販価格は、オークション落札相場に少し手数料を載せつつ、小売価格よりは大幅に低い価格帯と定義する。
「折からの円安を背景に、輸出需要による相場上昇で国内販売店の皆様が仕入れ難に陥っている。人気車両になると、オークション落札価格が新車価格の2割増しという例も珍しくない。そんな状況に一石を投じるため、いわば相互扶助の理念に基づくネットワークとして運営するのがモトマークだ。強制はできないが、会員出品に一定のレギュレーションを設け、周知する」

『モトマーク』の検索画面
二輪車専用オートローンは、ゴールド会員にのみ提供。独立系ローンとして審査運用(条件調整、保証人付与、金利調整など)を柔軟に設定できることが強みとなる。
「販売店様が一般的に使う信販会社では、審査通過率が概ね70%。(プレミアグループが運営してきた)カープレミアクラブの独自ローンでは、それを大きく上回る通過率となっており、二輪車販売においても、機会損失を防ぐ効果が期待できる」
カープレミア故障保証もゴールド会員向けサービスだ。
「店側の無償サービスを伴う自社保証とは異なり、商品として販売するもの。有料の保証商品としてユーザーにご購入いただき、その保証期間内にクレーム修理が発生した場合、費用はカープレミア故障保障側が持つ。部品代から工賃も含め、従来であれば各店舗の持ち出しとなり収益を圧迫するクレーム修理が、カープレミア故障保証により売り上げに転じる」
「二輪車業界ではなかなか保証を有料で売るというのは馴染みがない。四輪車の業界では浸透しつつあるが、二輪車販売店においては売り方の工夫も必要だろう。例えば120万円といった高額車両であれば、その保証代金を車両代にインクルードするといった手法も有効だ」
そういった提案もしていきたいと薄井氏。なお、この商品にはロードサービスも付帯される。
バイクプレミアクラブの会員属性としては現状、「業界の構造上、1~2店舗の小規模事業者がボリュームゾーン。中規模チェーンや新車ディーラーも一部参加してくださっている」という。
大別すると、新車ディーラーは二輪車専用オートローンに魅力を感じ、中古車販売が主の店舗は共有在庫を活用することが入会動機となっているようだ。
「かつてネットオークションが出てきたときも、フリマサービスの利用が拡大したときも、中古二輪車販売はこれが主流になるのではという見方もあった」
しかし現状においても、CtoCがメインストリームとなってはいないと薄井氏は指摘する。
「やはりユーザーは、安心して買える店、サービスを提供してくれる店を必要としている。そうした販売店様を、いかに支援できるか。売りやすい環境を用意できるか。そこがRIDE&LINKのミッションだ。元気な販売店様が増えることは、結果としてユーザーのためになる。ユーザー(ライダー)が増えればまたバイク業界全体が活性化する。そういう世界を作りたい」
この思いを実現するため、四輪車業界で6000社規模の会員事業を育ててきたプレミアグループのノウハウを二輪車業界に持ち込む。そうして市場環境を向上することこそ、バイクプレミアクラブがもたらす未来だと薄井氏は説く。

