ベスパとモトグッツィ(グッツィ)、アプリリア、ピアッジオの4ブランドを扱う、ピアッジオグループジャパン(PCJ)のフランチェスコ・ファビアーニ社長は、二輪車市場は低迷しているが、輸入車はそれほど減っていないとした上で、同社の販売は予定通りとしている。他方、ファッションやカフェなどとの協同PR活動では進まなかったが、二輪車業界以外の異業種からの販売店開設の要望も受けているとしている。17年ではベスパでは女性に注力し訴求していくと強調。販売では導入したCRMシステムを中心に活用していく考え。全体での販売は本紙推定で約1500台と予想する。
同社では二輪車市場について、国内出荷台数が低迷している中、輸入車は比較的に大きな変化は見られないとしている。国内市場はユーザーの減少や駐車場問題、免許取得制度など二輪拡大への障壁が多数あることで、今後の厳しさを指摘した。
こうした中、同社の販売はベスパで成川商会輸入元時代と同等なボリュームレベルにあり、グッツィとアプリリアも前年比で伸ばし、全体では前年比23%増という。販売網では全56店で、ベスパ30店、グッツィ42店、アプリリア37店あり、特にベスパでは異業種からの取り扱いの問い合わせや要望も受け、商圏を確保しながら今後も拡大の可能性があると強調。
17年については、ベスパで女性をターゲットにし、グッツィではクラシックを訴求、アプリリアは製品もスポーツモデルに特化して販売し、レースなどのスポーツ志向のユーザーに訴求する考え。ニッチな市場に特化し、特にベスパでは女性の潜在需要は大きいと見込んでおり、ファッションやフード、ライフスタイル関連の業界との協同PRも引き続き模索していく。
PRではイベントやウェブサイト、SNSを使い販促費は抑えていく。一方で、既に同社が導入したCRMシステムを活用し、イベントやメディアで接触したユーザーを、販売店を通じてフォローアップを実施して誘引、販売に繋げていく意向。同時に販売網にはCRMシステム活用の理解を深めていくという。
販売網については、千葉や神戸地区で各ブランド店を開設したい考え。
紙面掲載日:2017年1月1日