スクーター主力の台湾SYMの総輸入発売元である㈱エムズ商会(神奈川県横浜市)の松永太郎社長は、2016年の活動について、市場の冷え込みと前年から円安が続いたことに加え、本国でトップの交代に伴う方針と政策などの変更で、一部の部品などで入荷に影響したことを挙げている。とはいえ17年では、円安も弱まり感を見せていることから、特約店へのマージン体系を見直す意向。新製品では中古車レベルの価格帯から高性能車種までの製品を充実し、特約店での売りやすさと利益向上を目指すほか、台湾旅行などで士気も上げたいとする。

16年についてはスクーター市場の厳しさを指摘する一方で、為替では円安が影響。さらに本国SYM社のトップ交代による経営方針や製品構成、パーツの供給体制などで大きな改革が行われ、一部の部品の入荷で影響もあったという。ただ、新製品では50ccクラスのモデルを積極的に投入したほか、年後半に主力RVシリーズの125iや質感が高いUmii115などを投入し実績を伸ばしてきた。

17年の活動については、特約店の収益が高まる方向で、車両や部品のマージン体系、施策レベルを再度見直す意向を示している。特に16年末には為替相場が円高に振れる傾向も見られるほか、台湾本国でもSYM社の体制が落ち着きを見せ改革が進み、向かい風もやわらいできたことを挙げている。

新製品では特約店が中古車購入ユーザーを取り込める程の価格帯製品のほか、利益を確保できる高性能高品質な製品で構成。50ccや125cc、180ccに加え250ccでも新型導入予定や導入検討モデルも控え、製品構成の充実を強調。東京モーターサイクルショーで新製品を発表する。特に特約店での販売を高めるため、50ccと125ccの新車種の投入では、ヨーロッパ向けに中国工場で生産される車種を投入する。現在の中国生産車は、数年前に比べ各段に品質が高まり、安心感が増していると判断している。

特約店数の極端な増減は避け各店舗の商圏を確保しながら開発していきたい考えで、積極的に販売活動に取り組む特約店に積極的に協力していく意向。また、数年前まで実施していた上位特約店を台湾本社などへ招待するトップディーラーミーティングの数年先の再開を見据え、まずは上位の特約店には台湾旅行の招待を示唆。本国の協力にもよるがSYM社の見学も組み込み、特約店の士気を高めて行きたいとしている。

画像: エムズ商会 松永太郎 社長/体制仕切り直し「再出発」 店舗収益確保、マージン再検討

紙面掲載日:2017年1月1日

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