昔、オートバイは「単車」とも呼ばれていた。
これは、「側車(サイドカー)」付きの二輪車に対して、二輪車単体の車両は、側車が付いていないということから単車と呼び、両車を区別していたようだ。
確かに、戦前・戦後は陸王やハーレーダビッドソンなどは側車付きが多かった。

単車という言葉は、語数も少なく歯切れもよく、しかも発音しやすかったためか、多く使われていた。
しかし、最近ではオジイサン以外は使わないだろうし、死語に近いと思われていたら、二輪専門誌の『ミスターバイクBG』では結構、単車の文字が躍っている。
まだまだ「単車 命」の世界がありそうだ。

ところで二輪車創世期のころ、地方では、その排気音や走行音から、バイクのことを親しみを込めて「ポンポン」とか「バタバタ」などと呼んでいたところもある。
こちらは今ではまったくの死語である。

二輪車新聞 元編集長 小川孝

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