中古車業界では、CB750フォアとかZ1などの人気絶版車には驚くような高い値段が付いている。

そもそも絶版とは、出版業界の言葉 で“刊行した書物の版をこわして二度とその書物を刊行しないこと”をいうのである。新刊が増えると、自然と版が貯まる。すると保管場所の問題などで以前の 版を捨てざるをえなくなり、絶版ということになる。この版とは、江戸時代だったら浮世絵などの版木であったり、昭和だったら書物などの紙型である。

ここから、レコード界や他の業界でも、現行ラインナップから製品が消えたとき、絶版という言葉が使われるようになった。

ところで、現代ならコンピューターでデータを保存しているのだから、書物の再版(印刷)は簡単にできる。また、工業製品でもデータをもとに再度金型を起こすなどすれば、コストの問題はともかく、同じ製品が出来上がるのではないだろうか。

技術の進化により、絶版という言葉が死語になる日も近いかもしれない。

二輪車新聞 元編集長 小川孝

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