MVアグスタジャパンの石井直彦社長は2019年を振り返り、MVアグスタでは入荷予定の新型車が遅れたが、前年並みを確保。20年は魅力的な製品も多数揃い期待を寄せている。さらに、新たなブランドとして復活したイタルジェットの販売を手掛ける。

同社では19年、MVアグスタの製品ラインナップに大きな変更がなかったが、製品の成熟度と信頼性が向上したことで前年規模の販売を維持したとしている。19年秋発売予定の限定車ブルターレ1000セリエオロ、年末予定のスーパーベローチェセリエオロの入荷がずれこんだが、2モデルが計画通り入荷すれば大幅な台数増加であったとする。

一方、ユーザー向けのイベントも積極的に展開した。富士スピードウェイでのオーナー向けサーキット走行イベントでは参加者が過去最高となったほか、タイヤメーカーや出版社の年間で定期的に開催されるイベントへ出展し着実なPR活動を展開。ユーザー側のブランド、モデルの認識も高まったとする。

SWMブランドでは、125㏄クラッシックモデルを導入し、目標販売台数を達成。同モデルと125㏄エンデューロモデルが主力になり、来年も期待を寄せている。

20年については、昨年、本国のMVアグスタ社で経営陣が代わり、新5カ年計画を策定し資本の増強を発表。5年後には世界で2万5000台の販売計画を掲げている。小排気量モデルの開発も計画、新規ユーザーの獲得なども視野に入れている模様。

昨年にバックオーダーを抱えた2モデルの納入に加え、4気筒のブルターレ1000RRのスタンダード、3気筒のスーパーベローチェセリエオロのスタンダードモデルの新製品の投入も予定され販売増加に期待できるという。

さらにブルターレ800とドラッグスター800、ツーリスモベローチェ800では真紅を纏ったロッソレンジの戦略的価格での投入も控えている。ブルターレやドラッグスターにはオートクラッチSCS仕様車も追加されるとしており、3月以降は相次ぐ魅力的な製品の投入を計画。

販売体制では、本国の施策であるCIによりディーラー店舗のポテンシャル向上を目指す。毎年開催のディーラー会議は、今年2月にイタリアで初開催する計画。MVアグスタ社の製品づくりの現場視察、新製品の試乗などを実施し、ディーラーの理解、知識の向上、士気を高めたい考え。

SWMは主力となる125㏄クラッシックとエンデューロモデルに加え、昨年、EICMAで公開された新型125㏄ネイキッドスポーツモデルを年明け早々に導入し、製品構成が充実することで、一層訴求効果も高まるとしている。

イベントでは既存のサーキット走行会や横断的な他メーカーとの共同企画イベントなども積極的に展開し、試乗機会を提供していく。

さらに同社では新たなブランド「ITALJET」(イタルジェット)の輸入販売を開始。18年と昨年EICMAで発表された「ドラッグスター」は、先鋭的なデザインとユニークな機構で、コミュータークラスで注目を集めたという。これにより販売代理店を積極的に募集する計画。車両の披露は東京モーターサイクルショーを予定している。

石井直彦社長

紙面掲載日:2020年1月1日

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