「レンタル事業でさらにトップへ」
施設をオープンさせたホンダドリーム戸田美女木は、全国のHonda GOバイクレンタルで売上げ上位の実績がある。クラブハウスを開設した経緯について、同店の代表取締役田村充宏氏はこれまでのレンタル業務を通じた知見として「店舗近隣には二輪免許保有者が数多くいることが分かったのですが、レンタル目的のお客様は購入目的で販売店に訪れるお客様とは異なります。また、レンタルで来店する際に受付のある販売店舗へ訪れるにはハードルが高いと感じるお客様も少なくないようです。そうしたお客様にレンタル専用の施設を設けることで気軽に足を運んでいただけるようにしました」と述べる。
店舗はホンダドリーム戸田美女木が出店土地の確保から建築まで独自に行っており、ホンダの販売会社であるホンダモーターサイクルジャパンは看板のロゴ制作などで協力してもらったという。
同店は立地も良く、レンタルでは遠方からのお客様も数多いと言い「中部方面から車で来店されて東北の方へ出かける方や、その反対に東北方面から来店されて中部方面へ行かれる方もいらっしゃいます。駐車場も併設しており、自動車を置けることで宿泊も兼ねたプランで借りる人も多いです。駐車場も無料で台数が確保されていることも、当店でレンタルをする魅力のひとつだと思います」と力強く話す。
店舗は来店客がくつろげるようにウッドデッキのオープンスペースやカフェスペースも設置。また、首都圏でも商業施設で設置している店舗は数少ないという、高級コーヒーサーバーが無料で利用できるようになっている。一方、最近ではSNS(会員制交流サイト)を使った配信も重要と考えており、店舗裏には「インスタ映え」になるウォールアートまで用意される。
イベント当日はアーティストのKATHMI氏による、〝朝焼けのツーリング〟をイメージした最後の仕上げが行われていた。
借り出しのスタート時間も、通常ならば販売店舗の開店時間に合わせた時間となるが、クラブハウスでは朝7時から営業となる。開始時間の繰り上げには自身もライダーである田村氏のアイデアが含まれているそうで「ツーリング目的ならば朝早く出発するのは一般的。店舗でも朝早くから対応した方が良い、と判断しました。借りだし時間に対応するためHonda GOバイクレンタルのシステムも変えてもらいました」と話す。
オープン記念クーポンも配布
施設を開設したことで、販売店スタッフも含めこれまでの8人から10人へ増員。隣接する販売店舗が定休日でも、クラブハウスはレンタル業務を行うことを検討しているという。現在、オープンを記念して12月末までレンタル料金が30%オフになるクープンも配布。店頭で入会してもその場で発行するという。
クラブハウスで用意するレンタル車両は25台。原付二種のモンキー125から大型モデルのゴールドウイングまでラインアップ。また、希少車種としてVFR800や同800Xも用意する。一方、旺盛なレンタル需要に応えて、ある取り組みをおこなったことで意外な需要が判明したという。
「カラーを増やしたらレンタルも増えた」
「モンキーは全色用意したらレンタルが増えました。色を指定してレンタルされるお客様がいらっしゃるのです。廃盤になった色というのもあるのですが、特に黄色が人気ですね。着ている服装に合わせて借りているようです。バイクは単なる移動手段ではなく、ファッションアイテムとして認識されているのでは。今後は既存のレンタルとは異なる方向へ展開できれば良いですね」と顔をほころばせる。
開設から2日経過した時点ですでに7件の予約が入ったという。これまでは月平均60件前後、最高で80件だったが、施設を稼働させたことで月100件を目標にしているという。
田村氏は「レンタルでさらに売上げを伸ばしていきたい」と決意を新たにする。
◆ホンダドリーム戸田美女木 Honda GO バイクレンタルクラブハウス
▽所在地=埼玉県戸田市美女木3-20-14
▽営業時間=7時~19時
▽定休日=毎週水曜日、第2・第4火曜日
▽☎048・422・4500
https://www.dream-todabijogi.jp/