日本二輪車普及安全協会(日本二普協)は6月14日、令和4年度(2022年度)定時総会を、東京都港区の国際文化会館「岩崎小彌太記念ホール」で、今年も新型コロナウイルス感染症予防対策徹底のもと、出席者数を必要最小限にとどめてリアル会場とオンライン参加とのハイブリッド開催で行った。
21年度事業報告/同決算など上程された議案が承認、可決されたほか、22年度事業計画/同収支予算の報告が行われた。役員選任では、神子柴寿昭会長の後任に倉石誠司氏(本田技研工業取締役会長)が選任された。
新会長は「長い歴史と伝統を持つ二輪車業界で日本二普協の会長職を務めさせていただくことは大変光栄なことである。同時に大きく市場環境が変化する中での舵取りを行うことの重責を痛感している。二輪車市場の継続的な活性化と健全な発展を目指し、行政や銘柄各社および業界各団体の皆様との連携・協力を頂きながら取り組みを推進していきたい」と意欲を示した。
上程された議案は▽21年度事業報告▽同決算▽役員選任──で、いずれも原案どおり承認、可決された。また、報告事項として▽22年度事業計画▽同収支予算──などが報告された。
22年度事業計画では▼二輪車安全運転普及活動の推進▼二輪車防犯活動の推進▼流通業務活動の推進▼プレゼンス向上活動の推進▼二輪車の利便性、楽しさを訴求するイベント等の開催推進▼バイク・ラブ・フォーラム(BLF)への参画▽広報活動の推進▼ガバナンス体制の整備と強化──を盛り込んだ。
総会終了後には理事会が開かれ、▽神子柴寿昭会長の後任に倉石誠司氏▽林田武人専務理事の後任に小椋道生氏──など役員新体制が決まった。
会場ではこのほか、21年度に、二輪車防犯登録実績およびグッドライダーミーティング活動などで特に優秀な実績のあった都府県地区二普協の表彰発表が行われた。
行政・銘柄・団体と連携し推進──新会長・倉石氏
新会長に選任された倉石氏は、前会長の神子柴氏に対して「神子柴前会長は、コロナ禍の中で急速に変化する事業環境の中、ユーザーの利便性向上を目的とした、交通事故削減や防犯活動強化への取り組み、そして、駐輪場拡充などの利用環境整備など、二輪車業界の健全な発展に大きく貢献して頂いた。改めて深く感謝申し上げる」と、感謝の気持ちを述べた。
新会長就任にあたっては「長い歴史と伝統を持つ二輪車業界において、日本二普協の会長職を務めさせていただくこと、大変光栄なことと受け止めている。同時に、大きく市場環境が変化する中での舵取りを行うことの重責を痛感している」と述べた上で「私自身、微力ではあるが、二輪車市場の継続的な活性化と健全な発展を目指し、行政や銘柄各社、および業界各団体の皆様との連携・ご協力を頂きながら推進していきたい」と意欲を示した。
新体制にエール──前会長・神子柴氏
会長退任にあたり、あいさつした神子柴氏はまず「本日の定時総会をもって日本二普協の会長を退任することになった。1年間という期間ではあったが、皆様のご理解と多大なるご支援、ご協力に深く感謝申し上げる」と感謝の気持ちを述べた。
自身の会長在任中の二輪車に関する情勢や日本二普協の取り組みについては「二輪車の利用価値が再認識され、市場は引き続き活況を呈している。こうした中、業界団体にも今までとは違った観点での発想をはじめ、活動や発信が求められている。日本二普協としては、急速に変わる市場環境に応じた活動を継続していくために必要となる施策や構造改革を安全、流通環境の事業領域に加えて、コンプライアンスを重視した効率的な運営体制の構築を進めてきた1年でもあった」と振り返った。
そして倉石体制となる日本二普協に対しては「これからも二輪車業界を取り巻く環境変化は続き、さらに加速していくものと思う。倉石新会長のもと、日本二普協が二輪車流通領域を代表する業界団体として、継続的で健全な市場の発展に資する活動を行うために、引き続き皆様のご指導、ご協力をよろしくお願い申し上げる」と、事業推進へ向けてより一層の協力を求めた。
新役員体制(敬称略)
【会長】倉石誠司(新任)【専務理事】小椋道生(新任)【常務理事】江原伸一【理事】桐野英子(新任)▽濱本英信▽室岡克博▽石井謙司▽青木務▽沖津昌彦▽田憲一(新任)▽宮本義信▽和迩健二▽板崎龍介(新任)▽入谷誠▽田中法昌▽荒井龍介▽伊藤祐治【監事】小林直人▽市川真▽梶谷忠生▽黒田久次
活動優秀県二普協表彰
定時総会会場では、21年度において、二輪車防犯登録およびグッドライダーミーティング活動などで特に優秀な実績のあった都府県地区二普協に対する表彰の発表が行われ、▼警察庁交通局長・同生活安全局長・日本二普協会長の3者連盟表彰=佐賀県二普協、石川県二普協▼日本二普協会長表彰=鳥取県二普協、富山県二普協、秋田県二普協、長野県二普協──の各県二普協に贈ることになった。
一昨年、昨年に引き続き、今年も新型コロナ感染防止の観点から、会場に受賞県二普協代表を招いての表彰式は行わず、受賞県二普協の発表のみとし、表彰状は後日、受賞県二普協に送付されることが発表された。