2022年の売上が10月時点で前年分に達したという、キムコジャパン。蔡百誠(さい はくせい)会長によれば、特別な施策をしたわけではなくマーケティングの《4P》に従って明確に目標と方法を設けただけだという。

▼Product:新機種

新しくスクーター4機種、バギー2機種を導入。そのうちスクーター「KRV180TCS」は当初販売予定がなかったが、ウェブ上に台湾発の情報があり、日本のユーザーや販売店から問い合わせが殺到。本社のある台湾でも品薄状態ではあったが、約1年かけて日本市場に導入。5月から10月までに200台弱が売れた。この成功について蔡会長は「大変励みになり、自信もついた。商品自体に特色を持たせれば、(税込52万8000円という高単価モデルであっても)求めて下さる人がいるのだと思った」と、振り返った。

画像: 市場の声に応えて日本導入されたKRV180TCS

市場の声に応えて日本導入されたKRV180TCS

▼Price:価格改定

円安に起因する為替変動や、物流コストの値上げに対応するため価格改定に踏み切った。
「昨今バイク屋さんの経営は決して楽ではない。新価格で各販売店様に利益を還元することで、キムコユーザー様により良いサービスを提供していただき、プラスの循環が生まれることを望んでいる」

▼Place:販売地域拡大

「販売店を設けないことには、いくらいい商品があっても消費者に届けることができません」と語る蔡会長。約180店あった販売店が22年はいくつかが廃業してしまったが、新たに約20店舗が加わり22年11月時点で全国197店舗の販売網を整えている。

▼Promotion:ウェブ

従来のHPを刷新。スマートフォンで扱いやすいデザインとし、改善を重ねている。またKRV180TCSのプロモーションにおいては、ユーチューバーによるインプレッション動画にリンクを張るなどした。これによりスポーツスクーターとしての走りの魅力がユーザーや販売店によく伝わったという。加えて同機種のデザイン面に注目した動画も好評で「カワイイ」といって購入に至るケースもあった。

23年について、売り上げ目標などは精査している最中。ただ路線は変わらず、蔡会長はこう語る。

「国内メーカーの供給遅れやディーラー施策などで困っているバイク屋さんは、長きにわたり二輪車業界を支えてくださった大切な存在。コミュニケーションを重視し、キムコで利益を上げ、存続していただけるよう努める」

画像: 受注したスペアパーツの95%は即納可

受注したスペアパーツの95%は即納可

全国の販売店が安心してキムコの車両を供給できるよう、アフターサービス体制も充実。約20年前のモデルについてもスペアパーツを国内保管し、95%は「午前中の受注分は当日発送できる」という。

新機種としては、かねて日本導入を予定していた「アローマ150」を23年2月1日から発売開始した。

画像: 欧州で人気を博した「LIKE」が、AROMA150(アローマ150)として日本導入される

欧州で人気を博した「LIKE」が、AROMA150(アローマ150)として日本導入される

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