前2輪/後1輪の〝リバーストライク〟であるCAN-AMスパイダー/ライカーを製造販売するBRP(カナダ)。日本法人・BRPジャパンの代表を2022年夏から務める毛塚基治氏は、この1年を振り返り「かつてなくビジネス環境の変化によるチャレンジが多かった」と語る。

20~21年と連続で登録台数を約10%伸ばしてきた同社だが、22年は11月時点で前年比86.7%。年初から工場への部品調達に遅れが生じ、これが尾を引く形となった。エントリーモデルのライカーは3月上旬より国内販売できたものの、より高価格帯のスパイダーについては「電子部品など必要なパーツも多く、生産が遅延。日本で最も重要な春期に販売開始できなかった」ことが痛かった。

画像: 旗艦モデルのスパイダーRT SEA-TO-SKY

旗艦モデルのスパイダーRT SEA-TO-SKY

日本における21年の販売台数は約320台。スパイダーとライカーの内訳は約6:4だ。売上の半分以上を担うべきスパイダーの22年モデル導入を、結果として7月まで待つことに。

「本社が送り届けてくれた車両を、国内23店舗が頑張って下半期に取り戻してくれた形」

前年比100%の着地は難しいと見る毛塚代表だが、少しでも積み増そうとウインターキャンペーン(下取りサポート)で販売現場を支える。

20年からのコロナ禍に際しては、本社の方針もありメーカー主催イベントを自粛してきた。

「例えばクローズドコースにおいてインストラクターが指導しながらの有料試乗会も、22年の再開を見送った。以前販売店と開催した際には成約に結びついているので、23年こそは主催したい」

AT限定の普通免許で運転できるスパイダー/ライカーは「車体に跨り風を切って走る乗物の入門編として期待できる」存在であると毛塚代表。興味を抱きつつ「バイクを運転した経験もないので」と心配する初心者に対して、講習付き有料試乗会は非常に有効だと考えている。

「止まっても転ばない、倒れないという安心感。そしてアクセルを捻れば二輪車のように鋭く加速する爽快感をぜひ体感して欲しい」

ライダーやドライバーの増車に加え、実はスパイダー/ライカーの4倍ほど売れているBRPの水上バイクユーザーが購入することも。「一緒に北海道に行く」のだと友人同士で購入するケースも目立つという。

「新色で登場する23年モデルの出来ばえもいい」と、毛塚代表は新年度に期待を寄せる。現在は生産遅延も見られないため、再び二桁成長に挑む構えだ。まずは23年3月23~26日のインターナショナルボートショー(横浜)で、水上バイクと共にスパイダー/ライカーを展示することを検討中。名古屋モーターサイクルショーにも22年に続いて出展する。

画像: エントリーモデルのライカー

エントリーモデルのライカー

This article is a sponsored article by
''.