本記事は2025年1月1日発行の本紙「新年特別号」に掲載したものです。

ポラリスジャパンの藤原代表
「10月頃から上向いてきた。一番の要因は7月の新型スカウト発売だ」
代表の藤原裕史氏は「業界が縮小基調の中ではあるが、我々にはまだまだ開拓の余地がある」との見方を示す。
日本におけるクラシックアメリカンクルーザーの市場は根強い。11月にインディアンMCが発表した25年型「スプリングフィールド スペシャルエディション」は、世界限定50台のうち10台が日本に割り当てられた。その全てが入荷を待たずして既にディーラーから受注済み。内4台は成約済みという(24年12月現在)。
アフターコロナの今、「世界的に各メーカーにとって厳しい状況は続く」とする藤原氏は、「だからこそ本当にブランドの実力が試される」と説く。
25年はインディアンMCにとって、ひとつ大きな変化がある。FTRの生産を終了し、再びアメリカンクルーザーのセグメントに特化する。

再びアメリカンクルーザーに特化する
「我々には伝統、アメリカンクラフトシップ、イノベーションという三つの柱がある」
伝統的なクルーザーデザインのアメリカ製モーターサイクルという、現在では稀有な存在であること。そこを大切にしつつ、「違和感なく最新技術を注ぎ込み提供する」のがテーマだという。
「例えば6軸IMUなどが好例。それがいつどう作用しているか一般の乗り手には分からないが、確実に安定性・安全性をもたらしている」
こうした製品づくりが支持されているのではないかと、藤原氏は言う。販売網は増減ありつつ、25年第1四半期には全国24店舗となる予定。各店およびオーナー組織「インディアン・モーターサイクル・ライダーズ(IMR)」と連携し、今後は遊べる機会をより提供したいと考えている。22年から毎年開催している「インディアン・ライダーズ・デイ」をはじめとするオーナーミーティングの年4回開催を予定している。
「規模の大小はあるにせよ、各地で開催したい」
かねて力を入れているカスタムプロジェクトや、他国で展開しているバガーレースといった活動についても積極的だ。「アメリカンクルーザーでこういった遊びもできる」ということを、もっと広めたい。
代表就任2年目。組織運営にも手ごたえを感じている藤原氏は、「遊び」を通じて全国のディーラーと共に、さらなる成長を期す。