CBの名称がはじめて冠された「ベンリィCB92スーパースポーツ」の誕生が1959年、今日まで60年という長きにわたり続くブランドとなっているCBであるが、69年のドリームCB750FOUR、79年のCB750Fと大きなインパクトを残したモデルが数多く存在している。
今回の展示ではそれらのモデルに加え、その時代に発売された商品や起きた出来事などもわかるように展示された。また、白バイや消防バイク、教習車など社会で活躍するCB、著名人が所有するCBなども展示。タミヤの協力によりCBシリーズのプラモデルや、CBにまつわる書籍コーナー、写真家原富治雄氏によるCB写真展なども行われたほか、CB1300SF/SB、CB1000Rといった現行販売モデルも展示され、CBにまつわる幅広い展示が行われた。
16日に開催のスペシャルトークショーでは、宮城光氏の司会のもと、写真家の原富治雄氏、タレントの梅本まどかさん、本田技研工業二輪事業本部事業企画部カテゴリーGM坂本順一氏らのゲストを迎え、CBにまつわるトークショーが行われた。「CBと駆け抜けた時代」をテーマに、写真などでCBの歴代モデルを振り返りながらトークが展開された。
今回の企画展のなかで写真展示も行われ、四輪のF1の写真などで有名な一方、多くの二輪車も長年にわたり撮り続けてきた写真家の原富治雄氏は「四輪は面だけど、二輪は3次元的に光が抜けてきて光の使い方など撮っていて楽しい。エンジンのフィンの間の光など四輪ではまずない。多くのモデルがあるCBだが、個人的にはドリームCB500FOURが日本で一番美しいバイクだと思う」と語った。
自身はCB400SUPERFOURのオーナーであり、今回その車両も企画展に展示された梅本まどかさんは「(CB400SFは)初めて買ったバイク。またがった感じと音などに一目ぼれした。〝この子は私と一緒に行く〟という感じで相方のような存在。どこにでも行けるし、自分の力で挑戦させてくれる。歴史あるCBの変化を今日見せてもらって、歴史の深さを感じるとともに今後のCBの進化を楽しみにしている」と述べていた。
次なるCBの創造を担う本田技研の坂本氏は「多くのモデルと歴史をもつCBというブランドは、使う人が使い方を決めてもらえばいいというような懐の広さなども魅力だと思うが、守るところは守り、変えるところは変えていきたい。レースとともに進化し強いブランドとなってきたCBだが、スペックだけでなく日本のセンスというか情緒的な部分で、世界中に日本という国をCBというブランドで知ってもらえるような次のCBを作っていけたらと思っている。近々、これからのCBについて発信する機会を持ちたいと考えているので、引き続きCBを温かくご支援いただけたらと思っている」と意気込みを述べた。
紙面掲載日:2019年7月12日