7月下旬、コロナ禍で開催されたオンライン発表・説明会にはSPV事業部事業部長の村田和弘氏と同開発部部長の西山統邦氏が出席した。
冒頭、村田氏があいさつに立ち、同社が世界新商品として1993年に電動アシスト自転車「PAS」を発売してからこれまで、右肩上がりに販売が伸び、国内で約70万台市場にまで成長した経緯を紹介。
市場拡大の理由は、発売当初はシニア層が中心だったユーザーだが、徐々に主婦層を取り込み、その後は通勤・通学利用層にまで拡がった点だとし、ヨーロッパ・アメリカでもe-BIKEe−市場が本格的に拡大しつつある状況を説明した。
今回発売するYPJ-MT Proについて、「コンセプトは楽しくて刺激的な非日常体験。ターゲットはオフロード走行に興味があり、オフロード走行の経験やスキルがある人。多くの人にさらなる電動アシスト自転車のフィールドの拡がりを体験してもらいたい」と市場拡大に期待を寄せた。
続けて西山氏が、商品概要を説明。「YPJシリーズは、ストイックにロードバイクなどの自転車に乗る人をターゲットにした製品ではなく、ターゲットを広げ、楽しみ方を広げるモデル」とし、そのシリーズトップモデルであるYPJ-MT Proには『乗りこなすことの楽しみ』『マウンテンバイク特化のアシスト性能』『ヤマハらしいデザイン』という3つの特徴がある点を紹介。
「これまでオートバイを筆頭に、様々な乗り物を提供してきたヤマハだから、効果的に(それぞれの特徴を)突き詰めることが出来た。電動アシスト機能を使って、ヤマハらしい楽しくエキサイティングな体験を提供できる車両に仕上がっている」とバイクメーカーが作るe-BIKEとして、そのパフォーマンスと価値を強調した。
その3つの特徴は具体的には、①車体剛性と最適な重量バランスを実現する独自のツインフレーム構造や路面追従性を高めるリンク式リアサスペンションレイアウト設計②より高い回転数に対応し、パワフルでレスポンスの良いアシストフィーリングを実現する小型軽量ドライブユニット「PW-X2」の搭載 ③ヤマハレーシングカラー(ブルー×シアン)を基調としたカラーリングデザイン──など。
その他、アシストモード・消費カロリー・ペダリングパワーなど様々な情報を表示する液晶ディスプレイや、長距離ライドが可能な13・1Ahの大容量リチウムイオンバッテリー、減衰力調整可能なフロントサスペンションなどを備える。
フレームサイズは3種類あり、どれも価格は66万円(税抜)。