イタリアよりベスパ、アプリリア、モトグッツィの3ブランドを供給しているピアッジオグループジャパン(PJG)。日本での各ブランド取扱いディーラーを徐々に増やしており、現在はベスパ39店舗、アプリリア38店舗、モトグッツィ39店舗となっている。

「日本のバイクショップに向け、弊社はとてもユニークなプロダクトレンジを用意している。スーパースポーツ、アドベンチャー、オフロード、そしてスクーターなど広範囲をカバーできることが強みだ」

よって各店舗で3ブランドとも取り扱われることが望ましい、と社長のネリ・ミクラウス氏は語る。就任5年目を迎えた2023年。これまでになく「難しい年」であったと振り返るが、今後も販売網の拡充、各店舗のCI整備など着々と進めていく方針だ。

「ピアッジオグループにとっては、22年が日本を含むアジア太平洋地域の年であった。23年は欧州や米国、中東、インドでの業績が良かった」

「23年の日本では入荷が遅れ、上半期の業績に影響を与えてしまった。問題は生産面と物流面の両方で生じ、イタリアで生産する機種が特に深刻だった」

「24年は改めてエンドユーザーならびにディーラーの皆さまへのサービスを向上していくことが重要。3ブランドとも時期をずらしながら無料点検キャンペーンを展開中だ」

無料点検の対象は11年モデル以降の全機種。これで来店を促している。それでは以下、各ブランドの近況と展望について。

▼ベスパ(イタリア)

「イタリアのアイコニックな存在。アルマーニやジャスティン・ビーバーなど、幅広くコラボレーションモデルを成功させた実績がある面でも、唯一無二のブランドだろう」

近年では、世界的ミュージシャンであるU2のボノ氏と、ボビー・シュライバー氏が設立した非営利団体『RED』とのパートナーシップも注目される。

23年にはディズニー100周年の特別プロジェクトとして、ディズニー・ミッキーマウス・エディション by ベスパをリリース。即完売となった。

「23年を通じては、モデルチェンジしたGTSスーパースポーツ300/GTSスーパーテック300が上半期に入荷できなかったことが響いた」

画像: ベスパGTSスーパーテック300

ベスパGTSスーパーテック300

「11月については22年より23年の販売が好調であり、『春夏の繁忙期に商品があれば』と悔やまれる」

24年は遅滞なく製品を入荷できれば、かなり期待できる年になるとミクラウス氏は期待している。

▼アプリリア(同)

MotoGPでも実績を収めているアプリリアは、2気筒エンジン搭載のスーパースポーツRS660が欧州でヒット中。さらに24年モデルとしてRS457を発表した。

「若いユーザーに向けたエントリーモデルでもあり、同時に大型スポーツモデルからダウングレードしたいユーザーにも向けたモデル。アルミフレームを採用し、車両重量175㎏と軽量。電子制御やブレーキシステムなどの装備面、RSV4譲りの戦闘的なルックスも相まって、ユーザーの所有感を満たすことができるはず。日本での導入に期待している」

またスポーツスクーターSR GTにも動きがある。

「200ccモデルに加え、23年は125ccモデルを投入した。24年は日本市場にMotoGPレプリカグラフィックのモデルを投入する予定だ」

▼モトグッツィ(同)

「トラディショナルでありつつイノベーショナルな面も兼ね備え、バランスが取れているブランド」

その製品は日本市場のニーズに応えるものだとミクラウス氏は評する。

ニューモデルのV100マンデッロも好評であり、定番V7シリーズも堅調。クラシックでありながら排気量である「850」の数字を大胆にあしらったV7スペシャルが好調だという。

24年の注目株としては、まずV7ストーン・コルサ。フェアリングとシングル風シート風でレーシーに仕上がったスタイルは「日本市場でも好評。入荷が楽しみ」という。そして「V100ステルヴィオも第3四半期には投入できるだろう」と、期待を示している。

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