日本二輪車普及安全協会(日本二普協/倉石誠司会長)は、全国防犯協会連合会の後援を得て「第1回二輪車盗難防止強化運動」を、今年10月1日(火)〜31日(木)の1カ月間にわたり全国展開する。二輪車盗難被害が昨今増加に転じていることから、二輪車利用者に同運動を通じて、自らの財産である二輪車を守り盗難被害に遭わないよう注意を促すとともに、不運にも盗難被害に遭遇した場合の早期回復のために「二輪車防犯登録」への加入促進を図る。
「二輪車防犯登録」促進も
二輪車の盗難認知件数については、年々減少傾向にあり、2021年は7569件にまで減少したものの、22年には7913件と増加に転じ、昨年23年が1万件に迫る9946件に。さらに今年24年は7月末現在で6296件(前年同期比907件=16・8%増)となっており、このままのペースでいくと19年(1万1255件)以来の1万台超えとなる見通しとなっている。
過去5年間の二輪車盗難被害平均件数の3分の1が、エンジンキーが付いたままの状態で被害に遭っている。
このため、日本二普協は、利用者の財産である二輪車を守り、盗難被害に遭わないようにと、今年から毎年、10月の1カ月間にわたり全国展開することにしたのが「二輪車盗難防止強化運動」だ。
実施期間は、全国防犯協会連合会・警察庁主催の「全国地域安全運動」期間(10月11日~20日の10日間)を含む10月1日(火)~31日(木)の1カ月間。
同運動期間中には、「駐車の際にはエンジンキーを抜くこと」を重点とした防犯の啓発を行う。
具体的な展開では──
▼「駐車の際にはエンジンキーを抜くこと」を啓発するポスターの制作、掲示およびポスターと同様のデジタルサイネージを制作、配布
共通標語に「エンジンキーは抜きましたか?」を掲げた。過去5年間の二輪車盗難被害平均9140件のうち、エンジンキーが付いたままの状態で被害に遭っているケースが2804件と3割を超えている。このため、二輪車ユーザーに対しては「バイクを離れる際にはキーを抜く」ことを習慣づけるよう啓蒙する。
また、不運にも盗難被害に遭遇した場合の早期回復のために「二輪車防犯登録」への加入促進を図る。
具体的な配布先は▽全国防犯協会連合会および都道府県防犯協会▽警察庁▽全国都道府県警察本部および警察署(全国防犯協会連合会経由)▽二輪車銘柄販売会社(カワサキモータースジャパン、スズキ二輪、ホンダモーターサイクルジャパン、ヤマハ発動機販売)▽全国の道の駅等のツーリングスポット。
▼ホームページへの掲載
日本二普協公式ホームページを通じての啓蒙活動の展開──としている。
運動推進にあたっては、関係機関・団体と連携し、運動を推進する。
運動用のポスターやホームページの活用等のほか、各種イベント会場等における広報活動や広報媒体との連携等、積極的に推進する。
このほか▼全国防犯協会の協力を得て、同連合会のイベントでチラシを配布してもらう▼二輪車各銘柄販売会社の協力を得て、デジタルサイネージによる販売店展開を行う▼日本二普協各事務所から各地域における場所(ライダーが集まるエリアなど)へポスター等を展開する▼運動期間に開催する、初心者(ビギナー)を中心とした二輪車安全運転実技講習会「ベーシックライディングレッスン」(略称:BRL)の会場で盗難防止を訴求──などを展開。
日本二普協では、今回の強化月間展開により、二輪車ユーザーにより一層安心して二輪車に乗車し楽しいバイクライフを過ごしてもらい、ひいては社会全体の防犯活動につながる社会貢献を目指す。