ドゥカティジャパンは2月2日、昨年5月より同社セールス部部長であったマッツ・リンドストレーム氏(スウェーデン南部出身、49才)が社長に着任。本紙の取材に応じたリンドストレーム社長はソフトな印象で、自身の経歴や経験、リーダーシップなどについて流暢な日本語で語った。

──これまでの仕事、経歴について。
「スウェーデンの大学を卒業後、フランスへ渡り大学で経済などを学びました。その当時、日本語も学び日本の女性と出会い結婚。その後スウェーデンに帰国しボルボ・カーズに入社。ボルボでは主に購買部門の仕事に就きましたが、元々デザインにも興味があったため、車内インテリアデザインなども携わりました。その後、大手インテリアのイケアに入社。2005年には日本法人のイケア・ジャパン設立で日本に来て、主にセールスマネージャーとして従事してきました。また、14年からはトラック、バスなどを扱うスカニア・ジャパンを経て、17年5月にドゥカティジャパンに入社しました。

イケアは業種が異なるが、自動車やバイクのほか、デザインや写真が好きで、イケアではデザインに興味があったわけです。バイクは3才から叔父のサイドカーに乗せてもらった記憶が今でも脳裏にあり、バイクにも若い頃よりずっと乗り続けています」

──仕事での経験や教訓、上司からの教えを挙げるとすれば。
「どこの会社でも一番重要であったのは、常に『お客様』ということです。企業活動のすべてはお客様が中心です。それには『大きな耳』が必要。お客様やスタッフなど、人の話を真剣に聞く必要があることを教えられました。話を聞き、何を考えているのかを理解することが重要であり、すべての行動のスタートになります。

特にこれまで経験した中で『好きなこと』『熱中できる』『こだわり』といったことを仕事にすることが大切であることも学びました。一言でいうと『パッション』(情熱)がなければならない。その仕事が好きかそうでないかは、お客様にも必ず伝わります。社内でも同様です。ですから『好き』『こだわり』と言ったことが仕事内容、積極性などに表れるため、一番重要であると考えています」

──自身で長所と短所を挙げるとすると。
「長所を挙げるとすれば、先にも申しましたが、他人の話をよく聞くということでしょう。私と異なる意見でも必ず聞くように心がけています。良い話も悪い話も(物事を判断するためには)必要です。短所は頑固なことでしょう。家庭ではよく指摘されますが、ただ幸い話を聞く耳を持っているので、短所をカバーできているのでしょう。頑固の裏にはポリシーを持っているということでもあり、オープンであることと頑固のバランスが必要だと思っています」

──幼いころの両親からの教えは。
「よく言われたことは『他人の意見をよく聞きなさい』でした。それと『好きなことを一生懸命しなさい』と聞かされました。

また、私はスピード、決断力が早いということも挙げられます。実は母は私が20才の時に他界しました。それだけに、限りある人生で毎日好きなことをやるスピードも身についているのでしょう」

画像: ドゥカティジャパン マッツ・リンドストレーム 社長/「好き・熱中できる仕事」が重要 顧客が一番、だから「大きな耳」必要

紙面掲載日:2018年3月23日

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