MOTUL Japan㈱は、この4月より独自に〝MOTUL Tank Management System(以降MTMS)〟を本格導入した。これは仏MOTUL社の主導でなく、日本総輸入元であるMOTUL Japanが企画し、パートナー企業と形にしたもの。中小企業庁による「ものづくり補助金」交付を受けて実現したという。

「昨今、オートバイ業界にとどまらず、あらゆる企業において、環境への配慮した企業活動が求められています」そう語るのは、同社の代表取締役・岡本崇氏。プレミアムオイルを取り扱う企業として「何をすれば環境への配慮が実現できるのか」を熟考してきた。

「その環境に配慮した活動は、環境への負担を削減するだけでなく、弊社の製品をお取り扱いいただくすべてのお客様においてもメリットのあるものでなければなりません。また、その活動は、持続可能性がなければ、ひと時の話題になるだけであり、本来の目的を実現できません」

大きな負荷をかけ一過性で終わってしまう社会貢献活動ではなく、自社にとっても取引先にとっても、そして環境面でも持続可能な取り組み。それを潤滑油のプロフェッショナルとして構築したサービスがMTMSだ。具体的には次のとおり。

①残量検知
 二輪車販売店やカスタム店のオイルタンクを、センサー取り付けタンクとする 
②MTMSソフト
 残量検知センサーから送信されたデータにより、設置店の在庫を可視化 
③アラート・自動発注
 オイル残量が設定値を下回ると、設置店および同社担当セールスに発信

画像: MTMSセンサー(左)をオイルタンクに設置。センサーはバッテリー内蔵式で、5年間ノーメンテナンス仕様とのこと

MTMSセンサー(左)をオイルタンクに設置。センサーはバッテリー内蔵式で、5年間ノーメンテナンス仕様とのこと

──以上の行程により、在庫確認・発注作業・棚卸作業・商品納入日程調整・需要予測などをまとめて行うシステムである。つまりオイル残量確認業務のDXだ。

従来この業務は、同社から担当セールスが随時訪問して行っていた(もしくは店舗側で確認・発注)。この残量確認だけで年間約4000回に上るという営業訪問回数を大幅圧縮できる。新型コロナウイルス感染予防の観点から避けられがちな対面営業を減らすとともに、同社としても働き方改革を進めることができるわけである。

そして店舗側としても以下のようなメリットを享受できる。

●予期せぬ欠品を回避
●従来行っていたように、ドラム缶を交換するのでなく、オイルタンクに適時充填することで、空になったドラム缶の置き場が不要に
●ドラム缶入れ替え作業がなくなり、思わぬ接触などの事故を回避

「(MOTULの)プレミアムオイルをご愛顧いただくお客様に、必要な物を、必要な量だけ、いつでもご提供できる、そんな当たり前をいつまでも続けて参ります」と、岡本氏は語る。今後はこのサービスを日本国内にとどまらず、アジア太平洋の各国、そして世界に向けて展開していく考えだ。

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