BMWグループジャパン・モトラッドのリー・ニコルス・ディレクターは、2020年は新型コロナウイルスの影響で当初の計画を変更。試乗機会の提供をはじめ、PR活動では店頭などできめ細やかに対応したほか、CRMシステムの活用も進み、デジタル分野を中心に細部で活動を展開。映像やSNSの利用を駆使するなど、ユーザーに訴求。こうした活動が実り20年は過去最高の販売台数を記録したとみられる。販売網でのCRMシステム活用も理解が深まり、21年もこうしたデジタル分野の取り組みを一層強化。20年以上の販売台数となる6000台の達成と、市場シェアの拡大を見込んでいる。

20年はコロナ禍でも小型二輪車の販売は前年比で約1%増加し、二輪車の存在意義を確認したという。ユーザーの行動も大きく変化し、外出自粛で同社ウェブサイトの閲覧者は43%増え、緊急事態宣言解除後の5月下旬以降は、店頭での来客数も前年よりも4%増加したなど、ユーザーからの接触方法の変化を指摘する。

外出自粛とユーザー行動の変化に合わせ、急遽同社ではPR予算を、デジタル分野での訴求活動に移行し強化した。

同時に数年前より各分野での活動改善に取り組んできたことも、3月以降の販売が前年同月を超えた要因に挙げ、コロナの影響下でも過去最高の販売記録としている。平時であれば数年前から計画する年間販売6000台は達成できたとする。

特に本社では部品の一部で生産が滞り車両生産に多少影響したが、グローバルな生産体制で対応し、車両生産は若干生産が遅れたのみで、日本への入荷は予想以上に影響がなかったとしている。

訴求活動では、同社では新型車「R18」の撮影会を、通常なら3時間で終了のところ、2日間にわたり1人ずつ撮影時間を設けて安全策を講じ実施。翌月には各メディアで掲載され効果を得たという。一方で販売のカギとなる試乗体験機会の提供では、長期モニターキャンペーンや販売店で感染防止を考慮した上で、店頭やユーザー自宅まで試乗車を運んで、試乗機会を提供するなど地道に展開した。

同社は「どうすれば、それが実行できるのか」と積極的に検討し、展開したことを強調。店頭への来店や見込み客の数は前年よりも減ったが、来店などで接客できたユーザーの購入割合が高く効率が高まったと指摘。販売店でのきめ細かい対応が効果を上げたとする。

販売では店舗スタッフとユーザーが同一のウェブ画面を見ながら会話可能なツールを利用。ユーザーも販売店側もオンラインでの商談を積極的に活用し、抵抗感は減ったとしている。同時に販売店ではCRMシステムの利用や、アフターサービスで活発に活動。販売店への各種トレーニングでは、セールスやサービス技術におけるビデオ映像を制作。同様にユーザー向けにも車両の機能的内容の映像を制作、SNSで公開した。

「ビジネスの機会や方法はいたるところに存在する」と、これまで販売店活動で見落としてきた細部で新たな発見ができたとし、今後も柔軟に取り組むことが重要と強調。こうした取り組みが記録的販売につながったとしている。

21年は前年の取り組み方や「どうしたら実現できるのか」を考えることで、さらに成功できる年であると確信をみせる。兼ねてより掲げる年間6000台の販売を目標の一つとしている。同社は「5カ年計画」を策定、市場でのBMWモトラッドのポジション上昇への強化を挙げる。詳細は明らかにしていないが、新カテゴリーのMシリーズをはじめ、新型車11機種の投入や店舗の利益を拡大、販売台数6000台達成などが挙げられるもよう。市場でのポジション上昇では、小型二輪市場で4番目のブランドに食い込みたい考えだ。

体験機会の提供では、継続して長期モニターキャンペーンや店頭での試乗などに注力する。他方で、開催予定の東京オリンピックでの電動車採用で、社会的にブランド訴求効果を高めたい考え。

一方ではCRM活動を一層強化。今後約1年半の期間をかけて、販売店業務などの各分野で有効な機能が追加された新しいシステムの導入を準備。高い機能に加え販売での活動状況の共有、進行の確認をしやすくするなど精度と活用を高めるという。

同社では製品に頼る販売は浮き沈みが著しくなることから、製品に頼った販売から脱却。ソフトやサービスなどの活動で、高いレベルで販売の沈みを底上げし平準化を目指す。

リー・ニコルス・ディレクター

2021年1月1日発行・二輪車新聞新年特別号「輸入車/2020年実績と21年抱負」掲載

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